数年前

岩手軒盛岡市の書店発の「文庫X」という試みが

全国規模に広がったのを覚えていますか?

 

 

本の表紙、タイトル、内容を隠して売るという

今まで誰も考えつかなかった試み

 

分かっているのは

ページ数、価格、ノンフィクションであるということだけ

 

カバーも

書店が独自に手書きで作成したもので

どうしてこの本を薦めるかという熱い思いがビッシリ

 

テレビで紹介されていたのを見て

面白いことを考え出したなぁって思ったけれど

実際に手に取るまではいたらなかった私

 

その面白いアイデアを考え出したのが

盛岡市のさわや書店フェザン店の長江貴士さん

 

その長江貴士さん著「書店員X」

副題「常識に殺されない生き方」


 

「文庫X」は

清水 潔著「殺人犯はそこにいる」という本だったのだけど

 

覆面イベントが最終的には全国の書店に広がり

最終的に18万部も売れたというのに

 

そして、今どきのネット社会なのに

ネタばらしがほとんど無かったというのも

ある意味凄いというか、こっちの方が凄いというか

 

買った人達に口止めしたわけじゃないのに

皆が趣旨を汲んでネタばらしをしなかったという

日本の読書家たち、やるなぁって感じ

 

 

この文庫X、すなわち「殺人犯はそこにいる」

読みたくなって図書館のHPで検索したら

 

なんと、著者の清水 潔さんは

桶川ストーカー殺人事件を追って

警察より先に犯人を見つけた

あの写真週刊誌フォーカスの

担当記者だった方だった

 

びっくり! 

あのフォーカスに載った逮捕前の殺人犯の

隠し撮りされた写真、ハッキリと覚えてる

 

となると同じ著者の本で

桶川ストーカー殺人事件の顛末を書いたのが

「遺言 桶川ストーカー殺人事件の深淵」

 

当然、これも借りてくるよね

 

桶川ストーカ殺人は起きたとき

私はその時既に九州から転勤して

さいたま市(当時大宮市)に住んでいたので

 

隣の上尾市に住む女子大生が

桶川駅のロータリーで殺された事件は

ハッキリと覚えているし

 

「ゲーセンで知り合って、どんどん貢いでもらって」

「ブランド物を身につけて怪しげな店でバイトして」

 

そんな間違った情報がどんどん流されて

わざとなされた警察情報のミスリードもありで

言葉は悪いけれど

「殺される方も云々」という空気も生まれていたのも覚えてる

 

被害者なのに女子大生はどんどん貶められていって

東電OLの事件のように被害者の人権はどうなの?

そう思ったのも覚えている

 

その後

ストーカーの実兄や殺人実行者たちが逮捕され

ストーカーしていた当の本人は自殺してしまったけれど

警察の事件もみ消しや改ざん等の

どうしようもない不祥事も明るみに出たんだよね

 

今はどうなんだろう

そのような警察の体質って

20年経って変わったんだろうか?

 

そんな色々な思い入れがあるもんだから

桶川ストーカー殺人事件の方から読み始めた

 

文庫Xの

「殺人犯はそこにいる」も

北関東連続幼女誘拐殺人事件を調べた

ノンフィクション、ドキュメンタリー

 

こちらも読むのが楽しみ

どちらもじっくり読んでみよう