私たちからの提案に、辻都子さんから以下の返信をもらった。
「長谷川様ありがとうございます。
病院では、退院を迫られている訳ではありません。
主人が、収容所??のような生活から一刻も早く抜け出したいだけです。
立岩先生のお宅が完成する迄待たなくてもよいなら、ここ1ヵ月から2ヵ月位迄なら何とか説得しようと思います。
特に食べる事にストップがかかり、家族に14ヵ月会えなくなってからの日々は、辛そうで私も何とか一刻も脱出??させて、人間らしく生活して欲しい思いにかられます。では、週末の施設見学は少しキャンセルして、次の連絡をお待ちさせていただきます。
☆病院の主治医は理解があり、主人の退院を応援して下さっています。ありがとございます。」
直接会って表情をみながら話をしたり、その体に触れられないのは、本当につらいことだと思う。たとえオンラインで話したり、看護師さんから状況をきいたりしても、落ち着かない。そんな都子さんの不安が手に取るようにわかった。あせらず、でもはやく、すすめないといけない。
そんな状況で、私たちにとっても救いだったのは、今の病院の主治医が応援してくれていることだ。応援してくれる人がいることは、真一さんにとっても、私たちにとっても、心強い。
私たちは決して、病院がダメだと批判したいわけじゃない。それぞれに役割があるから、ときに対立することもある。私たちは目の前にいる本人に対して何ができるかを一緒に考えたいだけなのだ。