読み終わったのは一昨日。
以下
ネタバレ注意
今回も危なかった。
ハラハラドキドキの展開。
何世代か前の少年達が、
目を輝かせて読んだというのが、
すごく納得できる。
一巻目の「海軍士官候補生」では、
イギリス陸海軍の傍若無人な強さが際立って目に付いたけど、
今回は、
敵も然るもの引っかくもの、
という感じが少しだけある。
イギリス軍は相変わらずの強さを見せるものの、
油断をしたり、
手をこまねいたり、
失策をすれば、
敵方のスペインも負けてはいないという感じがあった。
面白かったのは、
当時のイギリスでは、
戦争が一時的に終わるなどして、
軍縮した場合、
士官であっても簡単に失業してしまうこと。
他にも、
軍人は商船などに職の口を求めても
なかなか再就職が厳しかったことや、
失業中は少しだけ手当てがもらえることなどが
エピソードに出ていた。
おそらくこれは実際そうだったんじゃないかと思うと
ものすごく面白い。
それによって、
主人公のホーンブロワーは思いっきり一般人で、
中産階級の出身には違いないだろうけど、
「かなり下のほうの」と
但し書きが付くくらいなんだということがわかる。
~以下妄想~
この物語の設定になっている時代、
日本はちょうど江戸時代なので、
身分が固定されていて、
氏族階級の人間でも、
管理側のポジションにつくのが難しかったし、
それ以外の身分で
士官になるなんて考えられなかった。
それを考えると、
何故イギリスがフランス革命の影響で
共和制になることが無かったのか、
ということが何となく解る。
基本的にフランスとの戦争には勝っていたので、
フランスのように負けた分の国家の負債の付けを
もろに国民への税金にかぶせる、
なんてことはなかったのだと思う。
拿捕した捕鯨船の積荷を分捕って懐に入れちゃう、
まさに海賊に海賊するイギリス海軍のおかげで、
かなり財政の負担を減らすことができたんじゃないだろうか。
さらに、
比較的かなりゆるい封建制で、
軍隊に士官候補生として入隊して出世したり、
会社を作って大きくするとかすれば、
ジェントルの仲間入りができたんじゃないだろうか。
専門家や詳しい歴史ファンからすれば
「何だ今更そんなこと、
当たり前だよ。」
といわれてしまうだろうけど、
こういう発見というか、
空想をするのって、
すごくドキドキする。
歴史的に、
ヨーロッパから大西洋にかけての
イギリスの海域が、
これからじわじわ伸びて、
アジアにまで及ぶはずなので、
物語かこれからどんどん面白くなっていくんだろうと思う。
取り合えず文庫で11巻まであるので、
まだまだ先が楽しめる。
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