ナゼか、中学生の頃夢中になって読んでいた、週刊誌の漫画の物語が急に頭の中に思い浮かんできた。

音楽ではなく、漫画の物語。

こんな内容の話し。

”“ニューヨークの下町に住む日本人青年・広瀬翔。彼は抜群のギターセンスを持ちながらも、父の生き方への反発から、何の意味も見出せない毎日を過ごしていた。そんなとき、留学生・白石文子と知り合い、心の中に変化が生じる。再び音楽への情熱を取り戻した彼は、ロサンゼルスに向かい、かつての友人たちとステージに立つ。そして、12年ぶりに帰国した彼は、旧知のムサオ、松井らとともに音楽へのかぎりない夢を抱きながら、自分の道を歩みはじめる。”

雑誌少年サンデーに連載されていた、「ラグタイムブルース」という石渡治氏著作の音楽の話し。




当時俺は中1くらいだったろうか、石渡治氏もファンであったRCサクセションを毎日のように聞いていた…。
(雨上がりの夜空にとか、トランジスタラジオとか…)

この物語の主人公は、なかなかナイーブな心の持ち主。

父が夢のために、母を捨て、それが発端となって若くして亡くなってしまったという思いが断ち切れない主人公は父の生き方に反発した。

その裏返しの意味での母に対する憧憬の思い…。

幼くして亡くなってしまった母への愛情は、父に対する憎しみへと形を変えて、主人公の前に立ちはだかる。

夢、孤独、群衆…。

話の中で、詩人、萩原朔太郎の詩の作品『青猫』の一文が出てくる。

「恐れるな なにものをも恐れなさるな 

なにものがあなたをおびやかさうとも 

おびえてはなりません

ただ、遠方をみつめなさい…」

オレは、この一文に当時イタく感激してしまった。

ナゼか、ものすごく勇気をもらったような気がしたのだ。

目の前がすごく開けたというか、スッと道が広がったというか、そのような気がしたのだ。

ナゼか不意に頭の中に浮かんできたので、懐かしくなって書いてしましました。

懐かしいなぁ…。

この作品には、この曲かなぁ。