先日書かせて頂きました武田邦彦氏の著書についての感想の続きであります。

自国の歴史を顧みるということは、日本の未来にとっても大事なことだと思いますし、自分なりに納得した部分について引き続き書いてみたいと思います。

人類における歴史の事実として、「暴力の強いものが上に立つ」ということが言えます。

それは、現在にも当てはまることでもあります。

大国が小国を侵略して、その後、長く統治する場合、占領された国民のほぼ5人に1人が殺害されると言われております。
(アジア・アフリカを植民地としてきた欧米列強の国々や、チベットを侵略した中国共産党など…)

日本においても過去大きな戦争を数回、行ってきました。

その代表的な戦争に日露戦争があります。

開戦の発端になった理由は、日本侵略を企てるロシアが釜山の横に軍港を作るという動きがあったからでした。

日本の目と鼻の先にロシアの大艦隊の軍港が作られるという事は、日本にとってはヤルかヤラれるかの一大事であります。

当時の明治政府は国家の一大事として捉えたことは当然の事です。

で、開戦に至る訳なのですが、当時、世界の見方はほとんどが、東洋の小国で何の後ろ盾もない日本など、勝てるはずが無いと思っておりました。

日本は軍隊を持ってはいましたが、他国を攻めるということは全くありませんでした。

しかし、日本が侵略されれば、日本の国民は殺され、女性は乱暴され、ロシアの植民地になり、奴隷にされるということ。

このロシアの強引な動きに独立国家として当然の反応をした国が日本だったのであります。

その日露戦争では、歴史に残る激戦が伝えられておりますが、そのうちの一つを取り上げてみます。

二百三高地要塞の歩兵戦であります。

この戦の現地司令官として指揮を執っていたのが乃木希典将軍であります。

はじめ、乃木将軍は二百三高地の突撃は損害が多くなるとのことで最後まで大本営に抵抗したのですが、中央からの命令でやむなく、現地司令官として、兵士に「死ぬ」ことを命令したのであります。

兵士達は、堅固な要塞から機関銃弾丸が雨あられのように降る中、勇猛果敢に突撃したのであります。多くの兵士は「子を持つ」父であり、祖国日本には、家族や両親がいました。家族を守るために必死になって突撃したのであります。

正に死闘でした。

この戦で日本軍は多くの命を犠牲にしました。乃木将軍も二人の息子を失いました。

しかし、死闘のうえ、日本軍が勝利しました。

この戦いで二百三高地という要衝を奪ったばかりでなく、色々な後日譚も出来たのでありました。

その一つ、旅順の戦いに続いて起こった奉天の会戦で、乃木の率いる第三の軍が来るという噂がロシア軍に広まるとロシア軍の士気が落ちたと言われたのです。

なぜかと言えば、二百三高地での死闘で、日本の兵士が、「殺しても殺しても突撃してくる。やがて俺が死ぬ」と思って戦意が喪失したのだと言います。

乃木将軍率いる軍の強烈な強さを物語る話しであります。

日本軍15000人、ロシア軍16000人という大きな犠牲を出した戦でしたが、日本が勝利しました。

そのことによって、ロシアの攻撃から日本を守ったのです。

氏は、

“人は時に時代の子になり、巨大なものに突撃して我が身を犠牲にしてまで新時代を拓こうとします。
また、それが白人の攻撃から日本を守り、「戦争をしない場合」に比べて「多くの日本人の命と貞操を守った」という事実は、現代の日本人は知らなければならない”と訴えます。

この事を現在の、「軍隊を持ってはならない」などど現実逃避の世界の住人になり、ガーガー吠えて日本を貶めることに躍起になっている国政政党及び反日組織の連中に聞かせてやりたいと思うのであります。

ま、言うても通じる連中では無いでしょうが…。
(日本改革党の沓澤代表いわく、連中とは言語が違うから通じないらしい…)

しかし、明治維新の頃の日本政府ですが、欧米列強の一つであるロシアに対して、一歩も引かず、日本の領土と国民を守るために、至極真っ当な反応を示し、全力を尽くし死闘の上に勝利に導いて、世界における日本の地位を飛躍的に高め、事実上、軍事の力で以て欧米列強に日本の力を認めさせたのである。

そこには、日本軍の勝つための努力と強かな計算があったのであります。

近代戦に役立つ戦艦の購入、高性能火薬と起爆剤の発明、戦闘艦の射撃訓練の練度を高めた(ロシア軍との射撃を比較すると10倍の威力があったらしい)、というのが勝利に導いた要因であったと言われております。

当時の日本軍は、「現実に戦う力と技術が無ければ勝てない」というまっとうな考えで強国に挑んだとのことであります。

小国と言えど、当時世界最大の海軍を誇るロシアに対して、断固として国を守るという強い意志を持ち、現実的な戦略とたゆまぬ努力でもって、大戦に望んだ明治政府は非常に誇り高い称賛すべき態度であったと思うのであります。

北朝鮮や中共にミサイルをぶち込まれても、遺憾砲しか発せず、今だけ、金だけ、自分だけ、身の保身に躍起になり、日本売りに奔走する現在の日本の政府、官僚、国会議員などの姿に、その身を国家に捧げた英霊達はどう思うのだろう...。

この話し、もう少しだけ続くのであります。

日本の政府のやる仕事、それは、日本の領土を守り、国民の命を守り、日本の国益を守る、それが一番大事な仕事なのではないでしょうか。



チョッと違う?(笑)