バガヴァッド・ギーター、ヴェーダ、そしてジョーティシャ-gitadhyanam3

それでは3節に行きましょう。


prapanna-pArijAtAya


パーリジャータとは何でしょう?
願いを叶える木のことです。
私達は天国に、願いを叶える木があると信じています。
パーリジャータの木の下に座れば、全ての願いが叶えられると信じています。
prapannaとはたくさんのことを求める人の事です。
神のところへ行きて、「私になにかください」と頼みました。
その神に帰依した人のことです。
クリシュナとはこのパーリジャータのように願いを叶える木のようである、と言っています。


totravetraikapAnaye


vetraとはムチのことです。
ekaとは1、pAnayeとは手のことです。
つまりクリシュナとは、片手にムチを持つ人のことです。
ギーターの絵を見るとわかりますが、クリシュナはムチを手にしています。


なぜ彼はムチを手にしているのでしょうか?
彼は御者の仕事をしているからです。
アルジュナにとって彼は御者です。
クリシュナはアルジュナの御者として働くためにやってきました。
だから彼は常に右手にムチを持っています。


以前まで、アルジュナは弓矢を抱えていました。
けれども彼はその弓矢を置いてしまいました。
しかしクリシュナは、決してそのムチを手放すことはしませんでした。
彼はいつもムチを携えていました。
このムチというのは、カルマヨーガのことを表しています。
なにか問題があると私達は、仕事をあきらめることがあります。
アルジュナが自分の義務を、放棄しようとしたように。
けれどもクリシュナはいつもムチを手にして、いつも仕事に従事していました。


もう一つの手ではギヤーナムドラをしています。
その手の形で知識を表しています。

ギヤーナムドラとは、人差し指と親指がくっついた形です。


日本ではお金の事を表すこともありますが・・
英語では「OK」だとか・・



これをギヤーナムドラといいます。
これはインドではとても重要なムドラーです。


TRさんのご意見「阿弥陀如来のムドラーです。」


そうですね。
ムドラーというのはジェスチャーのことです。
これは知識を表すジェスチャーです。


例えば人差し指ですが、なにかを指す時に使う指です。
この指では良い事はできません。
私達はこの人指し指は聖なることには使えません。
これをエゴの指だといっています。
アーユルヴェーダでは、人差し指で薬に触ってはいけないと言われています。
人差し指で触ると汚れると言われているそうです。
Yさん、聞いたことがありますか?


Yさん「はじめて聞きました。」


この指では良い事は行われません。
この指はよく、人を非難する時に使う指です。


しかし親指は、なにも悪い事ができない指です。
これはアートマンの指である、あるいはブラフマンの指であるといいます。


中指、薬指、小指の3つの指は、3つのグナ、すなわち3つの性質を表しています。
中指はタマス、薬指はラジャス、小指はサットヴァです。


この3つの指は3つのシャリーラ、すなわち3つの体も表しています。


中指はストゥーラ・シャリーラ(粗大な体)
薬指はスークシュマシャリーラ(微細な体)
小指はカーラナ・シャリーラ(原因の体)


を表します。

他にもいくつか名前があります。
例えば


中指は体
薬指はマインド
小指は知性


なぜ中指が体なのかというと、私達(エゴ)がいつも体と一緒にいるからです。
3つの体、3つのグナ、そして3つのウパディを表しています。


ウパディとはなんでしょうか?


Lさんのお答え「自分自身と同一のものとして確認することです。体とマインドと知性によって。」


そうですね。
ウパディとは、私達がそれにより識別するものです。
ウパディというのは大学の単位だったり、医者であったりエンジニアであったり、
といった具合に自分自身を証明するのです。
「私は支配者です」とか、「私はエンジニアです」とか、「私は学校を卒業している」とか
そういったことです。
まず3つのグナのことを言いました。
そして3つの体のことを言いました。
また、3つのウパディのことを言いました。


私達は自分自身のことを体で証明したりします。
例えば「あなたはなんですか?」と聞いたらあなたはなんと答えるでしょうか?


YYさんの意見「人間です、と答えます。」


でも、他の人が例えば「あなたは誰?」と聞いた場合は、あなたの名前を答えますね。
しかし、その名前はあなたの名前ではなくて、あなたの体の名前ではないですか。
例えば「私はSです。」といった場合、「Sさん」とは誰の名前でしょうか?
それは体の名前です。


このように、私達が一番最初に自分を証明する手段は体です。
2番目はマインドでそれを確認することができます。
3番目には知性によって確認する事ができます。


彼は、「この3つといっしょになることをやめなさい」と言っています。
「アートマ、もしくはブラフマンと一緒になるように」と言っています。
「その他の3つは捨てなさい」と言っているのです。


私は体でもマインドでも知性でもない、と言っています。
そしてストゥーラ・シャリーラ、スークシュマ・シャリーラ、カーラナ・シャリーラでもないと
言っています。
3つの性質でもないといっています。
私はサットヴァでもラジャスでもタマスでもありません。
私は誰でしょう。
私はアートマです。


人差し指と親指の指先をくっつけると丸くなります。
これを「プールナ」と言います。


この「円」とはどういう意味があるでしょう。
円には始まりも終わりもありません。


全てが満たされている、それがギヤーナムドラーです。
クリシュナは片手にムチを持って、片手にギヤーナムドラーをしています。
ですから、私達は一方ではカルマヨーガを行い、一方ではギヤーナヨーガを行うべきです。
これはヨーガシャストラとブランマヴィッディアを行わなければなりません。


ギヤーナムドラーとは、とても大事なトピックです。
それは全ての知識を表しています。
これについては、もう少し勉強していきましょう。


gItAmrta-duhe


ギーターはネクター(アムリタ)のようなものです。
私達は、そのネクターを与えてくれるギーターに挨拶をします。


アムリタの意味はなんでしょうか?


「ネクターです。とてもおいしい飲み物の事でしょうか。」



アムリタとは「ア+ムリタ」という言葉からできていますが、「ア」が前につくときは否定形です。
アムリタとは「死なない」という意味です。
アムリタを飲む事によって、死が訪れない、永遠の命を授かります。
ギーターという果物からアムリタを飲めば、私達に死は訪れません。
そして、そのギーターはクリシュナによってもたらされたものです。
ネクターとは知識のことです。
私達は死を恐れています。ですからアムリタを飲む事によって、死がない状態を得るという事です。
私達は死なずに済むような飲み物を探しています。
それがギーターです。


私達は少しづつ学んでいきますので、全ての言葉がわかるようになって欲しいと思います。
急いではいきません。
ですから一語一語わかるようになって、質問があればどんどん聞いてください。


TRさんの質問「今のgItAmrta-duheですが、duheというのが搾る人という意味で、
ギーターというアムリタを搾る人にお祈りします、という意味でしょうか?」


そうですね。
誰が搾る人か、それはクリシュナです。
搾る人であるクリシュナにお祈りします、という意味です。


では次は4節からはじめます。
これはギーターのバックグラウンドを説明するものですので、また次回、続きを学びましょう。