ではここでギーターが何について語っているかがわかったかと思います。
ギーターの意味はなんでしょうか?


KNさんの発言「歌です」


そうです、ギーターの意味は「歌」です。
韻律があるものがギーターといわれます。
このギーターは2つの韻律(チャンダ)を持っています。


1・アヌシュトュプ・チャンダ
2・トリシュトゥプ・チャンダ


ほとんどがアヌシュトュプ・チャンダです。
アヌシュトュプ・チャンダとは2行の節です。
16音節が1節分で、それが×2、つまり32音節で一個という構成になっています。
ギーターのスローカを数えてみればわかると思いますが、
おおよそ1行16音節あって、2行で32音節あります。
インドでは普通、8音節づつ詠唱します。


ここでは皆さんがあまりサンスクリットに馴染みがないので、
ここでのチャンティング(詠唱)は何箇所も区切って読んでいます。
しかしそれは本来のチャンティングの仕方ではありません。
もう少し、熟練してきたなら、8音節+8音節で読んで行きたいと思います。


8音節+8音節で区切って読んでいくことが、完璧な読み方です。
しかしここでは、8語全部を読む事ができないので、さらに区切って読んでいますが、
それは本当のチャンティングの仕方ではありません。


32音節の中で、16音節+16音節の構成をアヌシュトュプ・チャンダと言います。
ギーターの中には、たまに、他の構成が入ることがありますが、それを
トリシュトゥプ・チャンダと言います。


この2つのチャンダによってギーターが成り立っています。
ちなみにトリシュトゥプ・チャンダの場合は44音節です。
まとめると以下の通りです。


1・アヌシュトュプ・チャンダ=ギーターのほとんどがこのチャンダ。
             16音節が1節分でそれが×2、つまり32音節で一個という節。
             8音節づつ読む
2・トリシュトゥプ・チャンダ=44音節 


ここでは2つのチャンダのやり方があるという事を覚えておいてください。
ではギーターとはなんでしょう。


まずよく知られているのはバガヴァッド・ギーターです。
そしてインドにはたくさんのギーターがあります。
マハーバーラタの中にもたくさんのギーターがあります。
例えば一つはアヌー・ギーターというものがあります。


マハーバーラタが終わって、アルジュナがクリシュナの所へ行きました。
そこでアルジュナは言いました。
「あなたはバガヴァッド・ギーターを教えてくれました。
教えてくれた時には戦争の真っ最中でした。私はその時、戦うことですごく神経を使い、
忙しかったのです。その時にはギーターを一生懸命、学ぶことができませんでした。
だからもう一度教えてください。」
けれどもクリシュナはこう言いました。
「もう教える事はできません。同じギーターを2回、教える事はできません。」


なぜなら、その時のクリシュナと今のクリシュナは違うからです。
その時のアルジュナと今のアルジュナも違います。
教えるということは、その時々によるものです。


よくきかれる事ですけれども「前回はこう教えてくれました、でも今回はこう教えてくれました。」
という質問があります。
こういった質問に対しては「その時の私は、今の私とは違う。」と説明します。


だからクリシュナは「違うギーターを教えましょう。」と言いました。
それがアヌー・ギーターと呼ばれるものです。


ところで、偉大な師には、とても数の限られた生徒のみがいます。
現代ではたくさん生徒がいればいるほど、偉大な師だと思われるかもしれません。
それはインドでは違います。
偉大な先生であるクリシュナには、以下のたった二人しか弟子がいませんでした。


1・アルジュナ
2・ウッダバ


この二人のみです。
一方、ヴィヤーサには4人の弟子がいました。
インドでは一番偉大な先生です。けれども彼には4人しか弟子がいませんでした。
なぜなら、4人の弟子のための4つのヴェーダがあるからです。
そこに彼の息子が生まれました。
その名はシュカデーヴァといいました。
その息子は、
「あなたは私のお父さんです、私にも教えてください。」
と頼みました。
「他の人には教えたのに、あなた自身の息子である私には教えてくれていません。」

と言ったのです。
その時ヴィヤーサは
「あなたに教える主題がありません。」
と答えました。


しかしヴィヤーサは、息子が勉強したがっているのを見て
「新しい本を書いてあげよう。」
といいました。
彼は「バーガヴァタ・プラーナ」を書いて息子に教えました。
と、いうわけで、息子を加えると5人の弟子という事になります。


偉大な教師というのは、たくさん生徒がいる人のことではありません。
偉大な教師には、数が限られた弟子しかいないものです。


インドにはとても有名なスローカがありますが、それはギーターを説明しています。

その意味とは、
「ギーターをより深く、より良く勉強したものにとっては、もう他の経典を勉強する必要はない。」
というものです。


世の中には何百万もの本があります。
全ての本を学ぼうとするには、あなたの人生は短すぎるでしょう。
しかし、ギーター1冊をより良く勉強すれば、もう他の本は必要ありません。
このスローカはその事を言っているのです。


ところで、シャンカラチャリアはギーターの一番最初のコメンテーターでありました。
シャンカラチャリアの後にはたくさんの注釈者が現れてきました。
私達の知る限りにおいては、シャンカラチャリアが一番最初の注釈者です。
シャンカラチャリアが言うには、彼の以前にも注釈者はいた、との事です。
シャンカラチャリアがそう言っているので、私達はそう信じていますが、
けれども、手元にはその注釈書はありません。


シャンカラチャリアは、「ギーターは4つのヴェーダのエッセンスである」といっています。
それは、4つのヴェーダのエッセンスである事から、「ギーターはとても大切なものである」と
いう事を物語っています。
ギーターはたくさんのことを語っています。
それぞれは実は矛盾しています。
時には、ギーターを読めば読むほど混乱する事もあるでしょう。
シャンカラチャリアはそれを説明するために、この注釈書を書いたといっています。
ですから、人々は勉強していても混乱することはありません。
この注釈書は400年前に英語に翻訳されました。
ペルシャ語でも翻訳されています。500年ちょっと前くらいです。
この注釈書は世界中のほとんどの言語に翻訳されています。


マハトマ・ガンジーも実は、ギーターの注釈書を書いた事があります。
彼はとても素晴らしい言葉を言っています。
「ギーターは私の母である」と。
「私は自分の人生でなにか問題が起きた時には、いつもギーターとともにありました。
問題がある時にギーターに相談すると、そこにはいつも適切な答えが見つかったからです。」

と、マハトマ・ガンジーは言っています。
「だから、私は毎日ギーターを読みました。」と。


インドの伝統ではギーターを勉強する前にいつも

「ディヤーナ・スローカ」をチャンティング(詠唱)します。
「ディヤーナ」という言葉の意味は、瞑想です。


だから私達はギーターを勉強する前に、ギーターを瞑想します。
この「ディヤーナ・スローカ」は、ギーターの素晴らしさを称えています。


ギーターの教師であるクリシュナを称えていて、そのギーターを書いて、
私達にもたらしてくれたヴィヤーサを称賛しています。
今日はそのいくつかをご紹介しましょう。
今日は時間の関係で、詳しくはできないですけれども、それを知る事はとても大切なことです。