普通の人は、2つの形の幸せを探しています。
シャンカラチャリアは、ギーターのイントロダクションとして、とても良いことを言っています。
ヴェーダが語っている事を、ヴァイディカダルマといいます。
それは2つのかたちがあります。
2つの形とは「ラクシャナ」という言葉で表されます。
1つ目はプラブリティ・ラクシャナ
2つ目はニブルティ・ラクシャナ
ブルッティというのは、欲望の事です。
ブルッティというのは、思考の事です。
あなたがその自分の欲望を満たせば幸せになるでしょう。
だから私達は会社で働いています。
だから私達はお金を得ようとしています。
だから私達はいつも新しい友達を作ろうとしています。
一つ願望が達成されれば、ひとときはしあわせでしょう。
今日はジョーティシャの講座があり、ラーフとケートゥについての話がありました。
ラーフとケートゥのコンビネーションはとても素晴らしいものです。
9つのグラハ(惑星)の中にラーフとケートゥがあります。
しかし実星としては、7つのグラハがあります。
7つのグラハを日本語で表してみましょう。
1太陽、2月、3火星、4水星、5木星、6金星、7土星
この7つのグラハに則って、7つの曜日があります。
日曜日の事をラヴィ・ヴァーラといい、これは太陽に対応します。
月曜日の事をソーマ・ヴァーラといい、これは月に対応します。
火曜日の事をマンガラ・ヴァーラといい、これは火星に対応します。
水曜日の事をブダ・ヴァーラといい、これは水星に対応します。
木曜日の事をグル(ブリハスパティ)・ヴァーラといい、これは木星に対応します。
金曜日の事をシュクラ・ヴァーラといい、これは金星に対応します。
土曜日の事をシャニ・ヴァーラといい、これは土星に対応します。
これで7つの曜日があります。
この7つの曜日の中にはラーフとケートゥはありません。
9つの惑星があるといっているのですが、この2つの惑星はどこへ消えたのでしょう。
この2つのグラハが意味するものはなんでしょう。
ラーフとケートゥは影の星です。
本当の星ではないのです。
でもその2つの星はとても重要です。
ラーフとケートゥは私達の欲望以外のなにものでもありません。
私達の好きなものと嫌いなものです。
ラーフというのはいつでも私達にとって、奪うもの、取るものを表します。
ケートゥというのは捨てるものを表します。
ラーフはいつも「欲しい、欲しい、欲しい」という星で
ケートゥはいつも「いらない、いらない、いらない」という星です。
ラーフはいつも「好き、好き、好き」
ケートゥはいつも「嫌い、嫌い、嫌い」
これらの2つというのはとても大きな影の星です。
一つ一つ、もう少し掘り下げてみましょう。
例えば誰か好きな人がいるとします。
この人と結婚したいと思います。
これは誰が意志決定したかというと、それはラーフです。
ケートゥは「彼女はちょっと悪い人かもしれないよ」といいます。
「いっぱい問題があるよ」というかもしれません。
ちょっと背が低い、とか、教育を受けてない、とか、ケートゥはいつも問題を探します。
だから「いらない」と言います。
このようにラーフとケートゥのコンビネーションは、とても良いコンビネーションなのです。
ラーフは「欲しい、欲しい、欲しい」
ケートゥは常に「いらない、いらない、いらない」
とても哲学的な概念です。
ケートゥはモクシャ・カーラカといいます。
ケートゥは放棄するカーラカです。
モクシャとは悟りのことです。
カーラカとは、悟りを開く為の理由という意味です。
どうしてケートゥが悟りを開く理由となるのでしょう。
それはなにも欲望がないからです。
いつも捨てているから悟りを得やすい、ということなのです。
これは一つのスローカ(節)で表されます。
ドーシャ・ドリシティヤ・ムフルムフ
いつも間違い、失敗を探しているという意味です。
いつでも何度でも間違いを探しなさい、といっています。
いつでも間違いを探しているれば、いつの日か悟りを得ることができるでしょう。
わかりましたか?
SKさん「ケートゥは悟りを開く理由」
なぜですか?
それはいつも間違いを探しているからです。
ケートゥはあらゆるもののあらゆる間違いを探しています。
あなたの人生の中で全てに間違いを探すことができれば、
そうすればあなたは悟りを得ることができるでしょう。
だからケートゥは悟りの理由といわれています。
SKさんの質問「ということはケートゥはヴィヴェーカ(識別)の力があるのでしょうか?」
そうです、ラーフとケートゥが一緒にあればヴィヴェーカ(識別)ができます。
しかしそれは、いつも離れて存在しているわけです。
ラーフは頭であって、ケートゥは尻尾です。
今日は時間がないので、これに関しては別の機会に話しましょう。
基本的にはラーフというのは「私はこれが欲しい」
ケートゥというのは「私はこれがいらない」という星です。
「好き、嫌い」という星です。
さて、以下の2つの道があります。
①プラブリティ・マールガ(プラブリティ・ラクシャナ)
マールガとは、方法や道、という意味ですが、プラブリティの方法とは、何でも集める事、
欲望を満たすことを表します。
今月、お給料が2倍になればあなたは幸せでしょう。
もしお給料が半分になってしまったら、すごく不幸せでしょう。
プラブリティとは、あなたの欲望が満たされた状態なのです。
②ニブリティ・マールガ(ニブリティ・ラクシャナ)
なにも欲しくない、という生き方です。
自分の持っているもの全てを捨て去ろうとする生き方・・これは、ケートゥの生き方です。
私が持っているもの全てを捨てたいという欲望、
それがニブルティ・ラクシャナです。
ヴェーダのトピックをみるならば、それらは2つに分けられます。
一つはプラブリティ、もう一つはニブリティです。
ヴェーダは「あなたが幸せになりたいのであれば、これをやりなさい」といいます。
あなたの両親は「幸せになりたいのであれば、学校にいって勉強しなさい、
大学にいって、大きな会社に入って、お金を稼いで、大きな家を建てて、そうしたら
幸せになるだろう」と言います。
ヴェーダもまた同じように「幸せになりなさい」といっています。
お金をたくさん稼いで、いっぱい車を買って、たくさんの国々を渡り歩いて、
たくさん友達を作って、それで、幸せになる、といいます。
けれども私はそれをどうやってやったらいいのか、わかりません。
ヴェーダは「心配しないでください、その方法は私達が教えましょう」と言います。
ヴェーダはいい友達の作り方を教えてくれます。
良い子供の育て方を教えてくれます。
良い子供の得方を教えてくれます。
空の飛びかたを教えています。
全てのことをヴェーダは説明しています。
そうして何年も何年も楽しんだ後、・・・じきに私達は少し疲れてくるでしょう。
なぜなら私達は、この生を何百万年も生き続けてきたからです。
私達は「楽しむことに疲れた」といいます。
なぜなら、楽しみというのは、時間が限られており、限界があるからです。
ずっと続く楽しみはありません。
そこでようやく、私はずっと生涯を賭けて楽しむものを得たいと望みます。
その時、ヴェーダは「全てをやめてウパニシャッドを勉強しなさい」と教えてくれます。
これが2番目のパートであり、まさにこれこそがニブリティ・ラクシャナなのです。
ニブリティ・ラクシャナについては少ししか書かれていません。
ヴェーダの95%はプラブリティ・マールガ(ラクシャナ)について書かれています。
ニブリティ・ラクシャナについては5%だけしか書かれていません。
それらがウパニシャッドです。
ギーターはウパニシャッドの中の、さらにそのエッセンスなのです。