皆さま

 

親子関係って、とても大きな学びを

得ることのできる関係ですよね。

 

本当に憎み合うことだってあるでしょうし、

いつまでも仲良くいる親子もいます。

 

それぞれの学びだと思います。

 

親子関係が影響し続けていて、

今を生きることがしんどいこともあったりします。

 

でも、大切なことを知っていくと、今を生きることが

楽になったりすることがあるのです。

 

この物語がそれを教えてくれました。

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしくお願いします。

 

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「親子関係は究極の学びだったと知る物語」

~母の日に贈る言葉~

 

あるところに大人になった女性が

いました。

 

女性の心の内には、どうしても

許せない人がいたのです。

 

それは、母親でした。

 

「私が幸せになれないのはお母さんのせいだ!」

 

本気でそう思って今まで

生きてきました。

 

小さい頃から、真面目だった女性は、

お母さんの言うことを真に受けて

きたのです。

 

「お母さんの期待に応えなくては」

「こんなことをしてたら怒られる」

 

そうして、実際にお母さんの期待に

外れた行動を取ると、女性はとても

怒られていました。

 

だからなのか、大人になっても

どこかビクビクしてしまい、どこかで

お母さんが怒ってくるのではないかと、

恐れるようになったのです。

 

何かを決める時には、無意識に

「お母さんならどう思うか?」

そんな風に考えてしまっていました。

 

女性は、そんな風に生きているからか

とても疲れているのです。

 

そうして、何の予定もない日曜日を

女性は過ごしていました。

 

近所を歩いていると、今日が母の日

だったことを知ります。

 

「母の日かあ」

 

女性は、大人になってからも

できるだけ母親と関わらないように

生きてきました。

 

「また、なにか言われてしまう」

 

そうして、歩いていると、女性は、

不思議な体験をします。

 

目の前から歩いてくる老婆が

話しかけてきたのです。

 

いつもの女性だったら、急いでますとか

言って、その場を去るのですが、なぜだか

安心感を感じました。

 

老婆は、なぜだか女性に少し話を

始めたのです。

 

「お母さんを許せないんでしょう?」

「でも、本当はどこかで許したいと思っている」

「そうじゃないかしら?」

「もちろん、許さないまま生きたっていい」

「でもね、許して生きてみると、あなた自身がとても楽になれる」

 

女性は、いきなり話しかけられて

驚いていましたが、どうしても

続きも聞きたくなりました。

 

老婆はその雰囲気を察知して

話しを続けます。

 

「親子関係は、究極の学びの場なの」

「だって、逃げたくても逃げられないでしょう」

「憎み合う関係だったとしても、今から」

「変えることだってできる」

「解釈を変えてしまえばいい」

「簡単に言うようだけど、意外と簡単」

「あなたのお母さんが厳しくて」

「いつも言うとおりにしていたとしても」

「そこから学べたことはたくさんあるのよ」

「自由にしたいよと思ったり」

「自分の子どもにはそうはしたくないなとか」

「なんだかんだ、私を愛してくれていたからなのねとか」

「あなたは、学んでいるわけ」

「お母さんは、その役を買って出てくれた」

「そこで、あなたは学ぶことができた」

 

女性は、全てを吸収吸うかのように

純粋な眼差しで老婆の話しを聞いていました。

 

「お母さんのおかげで、学んでいた」

 

女性は、いろいろと母親とのことを

思い返していきます。

 

そこには、たしかに嫌だなと思う記憶も

あれば、愛されていた記憶だってあったのです。

 

と、気が付くと老婆は姿を

消していました。

 

しばらくの間、女性は、ゆっくりと

考えています。

 

「お母さんのおかげで、私がある」

「産んでほしくなかったなんて、思ったこともあるけど」

 

女性は、気が付くと涙を

こぼしていました。

 

ゆっくりと、そのことは、女性の中で

感謝に変わっていったのです。

 

「お母さんがいてくれて、私がある」

「お母さんが嫌われ役をやってくれて、私が学べた」

 

そうして、女性は、再び今日が

母の日だったことを思い出します。

 

女性にとって、どうしてもお母さんに

伝えたいことが湧き出てきました。

 

女性は、今まではお母さんに連絡することを

躊躇っていましたが、今日は、迷いがありません。

 

女性は、お母さんに電話をかけました。

 

受話器からは久しぶりにお母さんの声が

聞こえてきます。

 

「どうしたの?」

 

なんでもない一言でしたが、

女性にとっては、なぜだかとても

優しく感じました。

 

女性は、お母さんにこれだけを

伝えます。

 

「お母さん、産んでくれてありがとう」

 

しばらくの間、母と子は無言の時間が

過ぎていきます。

 

お母さんはうれしくて泣いているようでした。

 

女性も、そんな風に伝えることが

できたことが、自分でも意外で、でも

本心だったようで、心から歓んでいるのです。

 

こうして、女性の親子関係での大きな学びは

ひとつ終えてゆくのでした。

 

【終わり】

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

 

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。