皆さま
私は、感情を押し殺すことを
得意にして生きてきました。
でも、一度溢れる感情を味わってみると、
もう、そのある種の爽快さに、押し殺す
生き方をすることができなくなります。
個人的には、溢れる感情を味わい尽くして
しまうのも人生のひとつの楽しみだと思います。
今回はそんな物語です。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「ただただ溢れる感情を味わいつくす物語」
~おばあちゃん、ありがとう~
私には祖母がいます。
「祖母」という言葉は、どこか固いので
「おばあちゃん」と表現したいと思います。
私にとって、おばあちゃんは、
「いつでも遊んでくれる人」
「いつも優しい人」
「眠るまでそばにいてくれる人」
「いつも味方でいてくれる人」
そんなイメージを持っています。
中でも「いつも味方でいてくれる」というのは、
本当に心強い存在でもありました。
普段は、遠く離れた地に住んでいた
おばあちゃんでした。
私が小さい頃、辛い思いをしたとしても
私には味方がいてくれるのだと、
勇気を与えてくれる存在です。
そうして、私の自宅に遊びにきたときも
まだまだ小さい私が眠るまで、枕元に
いてくれました。
そのときに話してくれた、おばあちゃんの
昔話がどれだけ暖かかったか、思いだすだけでも
心が暖まる思いです。
そんなとき、「眠ってしまったら、おばあちゃんは帰ってしまう」
そう思い、必死になって起きていようと目を開けていたことも
ありました。
そうは言っても、子どもでしたので、私も
あっという間に眠りに就いてしまっていたと
思います。
それから、私も大人になっていき、
おばあちゃんに寝かしつけてもらうことも
なくなりました。
いつまでも孫とおばあちゃんの関係は
変わりませんが、大人同士にへと変化
していったのです。
私が大人になって数年ほどでしたが、
祖父、おばあちゃんからすると夫になります。
祖父が亡くなってしまいました。
そのときは私もとても深い悲しみを
感じたことを覚えています。
おばあちゃんがどう感じたのかは、
わかりませんが、そこからおばあちゃんは、
祖父の妻という立場から、ひとりの
おばあちゃんへと変化していったように
感じました。
身体の自由は以前より効かなくなった
おばあちゃんでしたが、できることには
挑戦していったのです。
どこか芸術肌のおばあちゃんでしたが、
夫の妻であるときは、その感じをあまり
出すことはありませんでした。
でも、ひとりのおばあちゃんになったことで、
そうした芸術肌の一面も顔を覗かせるように
なり、どこか楽しそうにも見えるのです。
会って、うれしければ笑います。
悲しければ、泣きます。
どこかで帳尻を合わせるように、
役割を変えて人生を楽しんでいるのかも
しれません。
そう、そうして溢れ出てくる感情は、
そうして素直に純粋に味わい尽くせば
いいのですね。
「おばあちゃん、ありがとう」
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。