皆さま
洗濯機って本当に優れものですね。
衣服をきれいに洗ってくれます。
今回は、そんな洗濯機が教えてくれた
物語です。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「これから地球とどうやって付き合っていくのかを感じる物語」
~洗濯機が教えてくれた~
洗濯機は、今日もグルグルと
衣服を洗っていました。
洗濯機は、なんだか違和感を
覚えているのです。
「なにかがいつもと違うな~」
それでも、洗濯機は「衣服を洗う」
という役割をこなし続けていました。
そうして、数十分をかけて衣服を
洗い上げるのです。
もちろん、終わったので「ピーピー」と
人間に終わった報告まで行いました。
そうして、いつものように洗濯機は
蓋を開けられます。
「今日もきれいに洗っておいたよ」
そんな風に洗濯機は思っていましたが、
洗っている最中に感じた違和感が
拭えずにいたこともまた確かです。
すると、人間の声が聞こえてきました。
「うわ!なんだ!こりゃ!あ!ティッシュか!」
なんと、衣服にティッシュを入れたまま
人間は洗濯機を回してしまったのです。
ティッシュは見事に散り散りになって、
洗われたばかりの衣服にくっついていました。
そのうちに、大きな金属を叩くような
音がしました。
「バン!バン!」
どうやら、洗濯物にティッシュが
ついてしまったことにいら立った
人間が、洗濯機を思い切り
2回ほど蹴ったのです。
洗濯機はその衝撃で、実際に
へっこんでしまいました。
それ以上に、洗濯機はショックを
受けたのです。
「僕は、衣服を綺麗にしたくて洗っていただけなのに」
洗濯機はとても落ち込みました。
人間は、よっぽどいら立ったのか
洗濯機の中を掃除することもなく、
そのまま放っています。
数日後あろうことか、人間はティッシュを
洗濯機から取り除くことなく再び
洗濯機を回してしまいました。
洗濯機は、気持ちが乗りませんでしたが、
与えられた役割をこなすべく、衣服を
洗っていきます。
もちろん、洗われた衣服にはやっぱり
前回よりは少量ですが、ティッシュが
付着してしまいました。
人間は、とてもいら立っています。
今度は、前回よりも強い力で
洗濯機を叩いたり蹴ったりしています。
一定の時間が経ちました。
人間は、スッキリしたわけでもなさそうでしたが、
その場をあとにしています。
洗濯機は見るからに凹み、傷ついて
いました。
その洗濯機からはとても悲しげな
雰囲気が醸し出されています。
洗濯機は、数日後トラックで
どこかへ運ばれていきました。
どうやら、持ち主である人間が
変わったのです。
その人は、洗濯機を大切に
使いました。
汚れたらふき取り、ゴミが出たら
掃除をしてくれたのです。
ときには、「いつも洗ってくれてありがとう」
そんな言葉をかけてくれることもあります。
だからなのか、洗濯機も与えられた
役割を思い切りこなしてくれました。
不思議と衣服もとても綺麗になるのです。
そのことも新しい持ち主の人間も
喜んでくれています。
その度に「ありがとう」って洗濯機に
言ってくれるのです。
丁寧に扱われて、感謝の言葉をかけられて、
洗濯機は思う存分自分の能力をただただ
発揮します。
すると、また丁寧に扱われて、感謝の言葉を
かけられます。
新しい持ち主に変わって、とっても
よい循環が起きているのでした。
今日も洗濯機は一生懸命、グルグルと
衣服を洗い続けます。
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
世の中が今よりも幸せな場所になっていきますよう
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。