前々回からの続きです。
さあ、帰ろう❗
あんなに怖くて、緊張していたのに、心身には、普段の3倍ぐらいの元気がみなぎっていました。
拝殿前まで戻り、来た時とは別人のように、胸を張って、お別れの一礼をしました。
すると…
急に、あの絵馬たちが、ものすごい音を立てて、騒ぎ出したのです。
かと思うと、怖いくらいの激しい風が辺りに吹き荒れ、静かだった境内の雰囲気が一変しました。

風が吹いてきただけなのに、まるで天変地異に遭遇したかのように、心は激しく動揺しました。
ちゃまだけではありません。境内からも、どよめきの声が上がっています。(2、3人、人がいた)
ひぃぃぃ~
心が再び縮こまりそうになった時、突然、ちゃまの頬に、何かが触れました。
それは、今、境内にうねっている風であったのですが、ちゃまは一瞬、その風に、なぜだか、とてつもなく大きな、蛇の胴体を感じたのでした。
龍穴神社なのだから、それを言うなら、蛇ではなくて、龍でしょうか。
とにかく、巨大な蛇体の者の一部でした。
見えない、いやそれ以前に、触れたものは風であるのに、なぜ、風を、蛇体と認識変換しているのか…考えても、さっぱりわかりません。そして、その正体がなんだったのかも…。
けれど、あれは絶対に、ただの風ではなかった…
一瞬の直感でしたが、それだけは、ちゃまの中で、確かな手応えとして、残っているのでした。
