結局眠れないまま今に至る
うちの夫は馬鹿だ
わたしが泣いていると、必ず気づく
今だってそう
寝ているはずなのに、声を殺して涙を流しているわたしに気付いて、「大丈夫?」
何が悲しくて泣き始めたのか、自分でもわからない
が、夫がなだめてくれると、わたしの泣きスイッチはさらに加速する
夫の優しさがありがたくて、申し訳なくて、とめどなく涙が溢れてくるのだ
子どものように泣きじゃくるわたしを、夫はひたすら包んでくれる
もう1時間近く泣いている
夫のことだから、わたしが泣きやむまでずっと寄り添っていてくれるつもりだろう
だが夫は明日も仕事だ
寝不足にさせてはいけない
別室に移動して一人で泣こうと、暗闇の中わたしが静かにベッドを抜け出そうとすると、夫はすぐさま腕をつかんでくる
「一緒にいないとだめだ」と言う
「一緒にいたいから行かないで」と言う
「ちゃむは一緒にいたくないの?」と言う
そんなわけはない
わたしだってほんとは一緒にいてほしい
今の状況に限ったことであるとしても、「一緒にいたくない」なんて嘘でも言いたくない
夫はずるい
夫はどこまでも優しい
夫はばかだ
どうしてこんなにもわたしを大事にしてくれるのだろう
わけもわからず泣くわたしを
いつ治るかもわからないうつ病のわたしを
自分が情けなくてつらい
一度泣き始めてしまうと、悲しいことばかりが頭をよぎってしまう
特に今思い出してしまうのは、4月に他界した祖父のこと
わたしたち孫を本当に可愛がってくれる、優しくてユーモラスな、チャーミングな祖父だった
認知症が進んでからは、わたしもひどい態度をとってしまうこともあった
小さい頃からたくさん可愛がってもらい、大好きだった祖父に対して…
生まれた頃から同居していた祖父
去年の10月から入院していた
祖父のいない家で数ヶ月過ごし、今年の3月、わたしは結婚して実家を出た
そして4月、夫と二人でお見舞いに行った2日後、祖父は急逝した
あまりにも突然だった
快方に向かっていたのに…
お葬式
最後のお別れの時、震える体を抑えることができないほど、泣いた
祖父の亡骸を抱くようにして泣きながら最後の言葉をかける祖母の姿が、今でも瞼に焼き付いて離れない
そんなことが思い返されて、今、とてもではないが泣きやむことなどできない
別室に行けば早く泣きやむからと夫に無理を言い、寝室から出てきた
寂しい
悲しい
なぜこんなに悲しいのか
もはや訳が分からない
妊活カテゴリにしたの、間違いだったかな
メンタルヘルスをメインにするべきだったか
次から変えておこう
ここまでおつきあいくださった方がいらしたら、申し訳ありません
馬鹿がつくほど優しい夫と出会い、結婚できたわたしは、この上なく幸せ者なのだろう
うつ病だ、パニック障害だ、多嚢胞性卵巣症候群だと、それがなんだと思う人もいらっしゃることだろう
だけど、そんな幸せがありながらも、つらい問題を抱えているのもまた事実なのだ
今のわたしには、他人を思いやれる余裕がない
自分のことでいっぱいいっぱいだ
なんて心が狭いんだろう
いつになったら泣きやむのだろう