災害が起きたら、避難所へ行く。
以前の私は、なんとなくそのように考えていました。
でも、わが家には車椅子で生活している家族がいます。
排せつには自己導尿用品や紙おむつが必要で、硬い床で長時間過ごすこともできれば避けたいところです。
実際に避難所で生活することを想像すると、移動やトイレ、寝る場所など、気になることが次々と出てきます。
そこで今回は、自宅が無事だった場合に選べる「在宅避難」について調べてみました。
この記事でわかること
- 在宅避難とはどのような避難方法なのか
- 自宅にいれば安全とは限らない理由
- 在宅避難でも支援を受けられるのか
- 介護が必要な家族がいる家庭で考えておきたいこと
- 在宅避難に向けて準備したいもの
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🏠 在宅避難とは、自宅で避難生活を送ること
在宅避難とは、災害が起きたあとも、自宅で避難生活を続けることです。
避難という言葉を聞くと、自宅を離れて避難所へ向かうイメージがあります。
しかし、自宅とその周辺が安全であれば、住み慣れた家で生活を続ける方法もあります。
避難所は、災害が起きた地域の全員が必ず生活する場所というわけではありません。
自宅の倒壊や浸水などの危険がなく、安全に生活を続けられるのであれば、在宅避難も選択肢の一つになります。
特に、介護が必要な家族がいる家庭では、普段使っているベッドやトイレ、介護用品をそのまま使えることは大きな利点です。
周囲への気遣いを減らせるほか、いつもの生活環境を保ちやすいという安心感もあります。
わが家にとっても、在宅避難はきちんと検討しておきたい方法だと感じました。
⚠️「避難所が大変そうだから家に残る」では危険
ただし、ここで気をつけたいことがあります。
在宅避難を選べるのは、自宅とその周辺が安全な場合です。
避難所へ行くのが大変だからといって、危険な自宅に残ってよいわけではありません。
たとえば、次のような危険がある場合は、自宅以外への避難を考える必要があります。
- 建物が大きく傾いたり、ひび割れたりしている
- 余震で倒壊するおそれがある
- 津波や洪水、高潮の危険がある
- 土砂災害の危険が高まっている
- 火災や延焼のおそれがある
- 医療や介護を継続できず、健康状態が悪化するおそれがある
特に大雨や台風の場合は、建物が壊れていなくても、自宅周辺に浸水や土砂災害の危険があるかもしれません。
まずはハザードマップで、自宅周辺にどのような災害リスクがあるのか確認しておくことが大切です。
災害が起きてから、「うちは家にいても大丈夫かな」と一から調べるのは難しそうです。
平常時に、
- 地震のときはどうするか
- 大雨や台風のときはどうするか
- どの状態になったら自宅を離れるか
- 避難するならどこへ行くか
を家族で分けて考えておく必要があります。
💧在宅避難でも電気・水道・トイレが使えるとは限らない
家が壊れていなくても、普段どおりに生活できるとは限りません。
自宅に住み続けられても、停電や断水、ガスの停止、通信障害などが起きる可能性があります。
つまり、在宅避難は「いつもの家で、いつもの暮らしができる」という意味ではありません。
ライフラインが止まった家で、しばらく生活する可能性も含めて考える必要があります。
🍚水と食料
災害に備える水や食料は、最低3日分、できればそれ以上を準備しておくことがすすめられています。
一般的な水や食料だけでなく、介護が必要な家庭では、本人が普段食べられるものも重要です。
かむ力や飲み込む力に不安がある方の場合、一般的な非常食が食べられないこともあります。
薬を飲むための水や、身体を清潔に保つための生活用水も必要です。
私は最初、非常食をいくつか買えばよいのかな、くらいに考えていました。
でも、水や食料、ライト、衛生用品などを一つずつそろえると、必要なものを見落としそうです。
まずは基本的な防災用品が入ったセットを用意して、そこへ家族に必要なものを追加する方法もよさそうだと感じました😊
防災セットの中身を選ぶときに気づいたことは、こちらの記事でもまとめています。
🚽トイレ
断水すると、水洗トイレを普段どおり流せなくなる可能性があります。
さらに、排水管が壊れている状態で水を流すと、逆流や漏水につながることもあります。
携帯トイレや凝固剤、処理袋などは、在宅避難でも欠かせない備えです。
ただ、わが家の場合は、一般的な携帯トイレだけ準備すれば終わりではありません。
夫は自己導尿をしているため、カテーテルなど、普段使っている用品の備蓄が必要です。
便の感覚もないため、紙おむつも必ず必要になります。
災害時には入浴できない可能性があるので、おしり拭きや体拭き、使い捨て手袋、消臭袋なども多めにあった方が安心です。
一般家庭では携帯トイレを備えることが、断水時の大きな助けになります。
わが家では、それに加えて自己導尿用品や紙おむつなど、普段の排せつに必要なものを一式で考えなければなりません。
「非常用トイレを買ったから大丈夫」ではなく、家族ごとに必要な排せつ用品を考えることが大切です。
🛏️寝る場所
避難所では床に寝ることも考えられますが、半身不随の夫にとって、硬い床で長時間過ごすことはできれば避けたいところです。
自宅のベッドを使えることは、在宅避難の大きな利点です。
一方で、寝室に倒れてくる家具がないか、地震でベッドまでの通路がふさがれないかは確認しておかなければなりません。
在宅避難を考えるなら、食料や防災グッズだけでなく、家具の固定や寝室の安全対策も必要です。
📦 在宅避難者も支援の対象になる
自宅にいると、避難所で配られる水や食料、支援物資を受け取れないのではないか。
ここも気になって調べてみました。
避難所は、そこで寝泊まりしている人だけのための場所ではありません。
地域によって方法は異なりますが、在宅避難をしている人への水や食料、支援物資の配布拠点になることがあります。
つまり、避難所で生活していなくても、支援の対象から外れるわけではありません。
ただし、災害の規模や自治体の体制、道路の状況などによって、実際の配布場所や方法は変わる可能性があります。
自宅にいれば、自動的に物資が届けられると考えるのは危険です。
在宅避難をする場合も、自治体や避難所からの情報を確認し、自分たちの状況を伝える必要があります。
📣自宅にいる人ほど「困っていること」が伝わりにくい
避難所にいる人は、その場所で人数や状況を把握してもらいやすいでしょう。
一方、在宅避難者は、外から見ると困りごとが分かりにくいかもしれません。![]()
家にいることは分かっても、
- 水や食料が不足している
- 介護用品が残り少ない
- 停電で必要な機器が使えない
- 介助する家族が疲れている
- 本人の体調が悪化している
といった事情までは、こちらから伝えなければ分からない可能性があります。
近所の方や自治会、ケアマネジャー、訪問看護、利用している福祉サービスなど、普段からつながりのある人に、災害時の連絡方法を確認しておくと安心です。
電話がつながらない場合に備えて、メールやメッセージアプリ、災害用伝言ダイヤルなど、連絡方法を複数考えておく必要もありそうです。
♿介護が必要でも、福祉避難所へ必ず直接行けるとは限らない
介護や障害のある方の避難先として、福祉避難所があります。
ただし、福祉避難所は、災害時に誰でも自由に直接入れる施設とは限りません。
地域や施設によっては、まず一般の避難所へ行き、その後、必要性に応じて福祉避難所へ移る場合もあります。
そのため、
「身体障害者手帳があるから、災害時は福祉避難所へ行けばいい」
と単純に考えることはできません。
わが家も、福祉避難所の場所だけではなく、
- 直接避難できる施設はあるのか
- 事前登録や調整が必要なのか
- 一般避難所へ行く場合、車椅子で利用できるのか
- トイレや寝る場所はどうなるのか
- 誰がどのように移動を手伝うのか
まで確認しておく必要がありそうです。
🎒わが家の在宅避難で準備しておきたいもの
今回調べてみて、一般的な防災セットだけでは、わが家の在宅避難には足りないと感じました。
今後、少しずつ準備しておきたいものを整理すると、次のようになります。
一般的な備蓄
- 飲料水
- 常温で食べられる食品
- 携帯トイレ
- カセットコンロとガスボンベ
- 懐中電灯やランタン
- モバイルバッテリー
- 電池
- ラジオ
- 体拭きシート
- ごみ袋、消臭袋
夫に必要なもの
- 自己導尿に必要な用品
- 紙おむつ
- 使い捨て手袋
- おしり拭き
- 清拭用品
- 服用している薬
- 下剤など普段使用しているもの
- 床ずれを防ぐために必要な用品
- 車椅子の予備用品
- 本人の状態や必要な介助を書いた情報
支援物資として届くものは、多くの人が必要とする一般的な用品が中心になると考えられます。
自己導尿用品や、本人に合う紙おむつ、日常的に使用している介護用品まで、すぐに希望どおり届くとは限りません。
手に入りにくいものほど、自宅で少し多めに持っておく必要があると思いました。
一度にすべてをそろえるのは難しいので、まずは水、食料、携帯トイレなど、家族全員が使うものから準備していく予定です。
そのうえで、自己導尿用品や紙おむつなど、わが家に欠かせないものを追加していこうと思います。
🏡 在宅避難だけに決めず、複数の避難先を考えておく
在宅避難について調べる前は、「避難所か自宅か」の二つから選ぶものだと思っていました。
けれど、実際には、災害の種類や自宅の状態、家族の体調によって避難先を変える必要があります。
たとえば、
- 自宅が安全なら在宅避難
- 浸水や土砂災害の危険があるなら早めに自宅を離れる
- 指定避難所での生活が難しい場合は福祉避難所について事前に相談する
- 安全な親戚や知人の家に避難する
- 自宅での介護継続が難しくなった場合は支援先へ相談する
というように、いくつかの方法を考えておく方が現実的です。
夫は車椅子なので、道路が冠水したあとや、周囲に倒壊した建物が増えたあとでは、移動がさらに難しくなります。
避難が必要な災害では、危険が迫ってからではなく、できるだけ早い段階で動く必要があります。
在宅避難を準備することと、避難が必要になったときの計画を立てること。
どちらか一方ではなく、両方を考えておかなければいけないのだと思います。
✨ まとめ|在宅避難は「家にいるだけ」ではなかった
在宅避難は、自宅が安全な場合に、住み慣れた家で避難生活を送る方法です。
介護が必要な家族がいるわが家にとって、普段使っているベッドや介護用品をそのまま使えることは、大きなメリットです。
ただし、自宅が危険な場合に無理に残ることはできません。
また、家が無事でも、停電や断水が続く中で生活しなければならない可能性があります。
在宅避難者も水や食料などの支援対象になりますが、必要な情報や物資を得るためには、自分たちが在宅避難をしていることや、困っている内容を知らせる必要があります。
そして、自己導尿用品や紙おむつなど、わが家に欠かせないものは、一般的な防災セットとは別に準備しておかなければなりません。
在宅避難とは、避難所へ行かずに済む楽な方法ではなく、自宅で生活を続けるための準備が必要な避難方法でした。
まずは、自宅周辺の災害リスクを確認すること。
そのうえで、自宅に残れる場合と、避難しなければならない場合の両方を考えていこうと思います。
防災セットを選ぶ前に
人気の商品を見比べながら、防災セットだけでは足りないものについても考えました。
今回調べていて、さらに気になったのが、
「在宅避難をしている場合、水や食料はどこで受け取るの?」
ということです。
避難所で寝泊まりしていなくても支援の対象にはなりますが、実際にどこへ行き、どのように在宅避難していることを伝えるのかは、まだ分かりにくい部分があります。
次の記事では、在宅避難者が支援物資を受け取る方法や、避難所との関わり方について、もう少し詳しく調べてみます。




