2008/11/27初版、2009/5/4修正02
【平行流2】【平行流3】ではインペラの回転によって下方の分子が平行回転流になってゆく様子を解説しましたが、その特定エリアで示される各段の「周回速度」はどのようになるかを解析したいと思います。 |
図1
前回までの解説ではインペラの回転によって 「乱流」が発生し、その乱流によってインペラの「動圧ベクトル成分」が下段の分子に次々に伝播してゆくことによって平行回転流になってゆくと 解説しました。気体の「流れ」が出来る様子は 粘性流で解説したように「分子密度の高い方から低い方へ流れる」だけですが、この平行回転流の場合はインペラの「動圧ベクトル成分」が上段から全面に均等に連鎖しながら下段に周回方向の動圧を与えている事が特徴です。 |
図2
気体では図2の様な、バケツの中の水を手で 回転させ時間が経てば全体が同じ速度で渦を 巻いて回転するような「全部の分子が同じ角速度で回転する」ことは「液体」ではありえても、 自由飛行している分子の集まりである「気体」 全体ではこのような回転にはなりません。 |
図3
分子衝突によってインペラの「動圧ベクトル成分」が伝わってゆく様子は平行流3の図2で解説しましたが、3次元での分子同士の衝突は粘性流の図1,2,3,4の解説のように、分子がすぐに拡散してしまい「流れ」が止まってしまうので、このような上方からの「動圧ベクトル成分」ではインペラから遠ざかるに連れて図の赤矢線のように周回速度は減速されてゆきます。 そしてその「動圧ベクトル成分の減速分」は各分子の「進行方向速度」に分散加算されるため、 気体全体の「温度」上昇に変換されます。 (「摩擦熱」と考えると解り易いかも知れません) |
図4
この平行回転流の各段の周回速度の違いは、「上方への流れ」が出来た場合の重要な要素となります。 |
以上で「平行回転流」の大まかな?説明を終了したいと思います。 |
不明瞭な所もあるかも知れませんが、、、コメントいただくか、今後の再投稿のときに |
徐々に充実させてゆきたいと思いますのでご容赦下さいませ。m<(_ _)>m |
次回からは、この平行回転流から上方への流れが出来た場合の「水蒸気分子の流れ」 |
を解説してゆきたいと思います。。。。。。 |
図5
分子衝突による気体分子の進行方向の「拡散」についてですが、分子同士が衝突した場合は 左図の様に衝突後「ランダム」な方向に分子が飛んで行き このことが「拡散」の原因になると 考えられます。 |
図6
分子同士が衝突した場合の互いの速度の変化は、左図のような一軸上の衝突でもいろいろな パターンがあり、これが3次元の衝突となると 無数の組み合わせになってしまいますが、基本的には「速度の速い方から遅い方に速度ベクトルが移動する」という考えで分子運動を考えたいと思います。 |
この気体分子の速度に関しては【マクスウェル分布】も参考にしてください。 |
この記事はブラウザをIE(インターネットイクスプローラー)で観ると、極端に「イメージ」が違うので 【Firefox3(ファイヤーフォックス3)】でご覧下さい。 |
分子運動をCGで表現する基本概念は 【「分子運動CG図」に関してのお願い。】を、ご覧下さい。 |
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この記事は以前に投稿した【水蒸気圧縮機 】書庫の中の記事を、順次内容を修正、 加筆して「仕上げ」ながら再投稿しています。前回分のこの記事には暖かい励ましやご意見のコメントを頂きありがとうございました。 |
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