気体分子運動11 温度その2 | 【自然冷媒 「水」 のエアコンを創る】

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2009/1/29初版、2009/2/16修正01、2009/11/4加筆01
前回、【気体分子運動 温度 その1】では、気体、液体、固体に関係なく
      分子は「同じ温度」であれば「同じ速度」で運動している
と書きました。このことは「運動量」から考えると気体分子と固体分子では「質量」が違うので、数式で考えると同じ速度にはならないと勘違いしてしまいますが、そのことをここでは  「気体分子の速度が固体分子に移動してゆく様子」で証明したいと思います。


              図1
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前回の続きで気体分子が温度計のガラス管に 衝突している様子から見てみます。       図の様に気体分子は固体表面に高速で衝突していますが気体分子の方の速度が速い場合、 衝突後の気体分子の「速度」は固体分子へ分配されるので遅くなります。
図の固体分子は、ねずみ→薄ピンク→ピンク→赤色の順で、その場での速度(振動)が速くなるというイメージで見てください。

              図2
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実際の3次元での気体分子の「速度」が固体分子の「振動」に置き換わってゆく様子を理解するのは少し厄介かも知れませんが、        ここで仮に、質量の小さい気体分子と質量の大きい固体分子が、一軸上で衝突していると仮定すると左図のように、多数の気体分子による無数の衝突回数によって固体分子と気体分子は徐々に「同速度」になると理解すると分かり易いかも知れません。  つまり、最初は「速度」が違っていても時間と共に「同速度」になって行くのです。
              図3
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気体分子に衝突された固体分子は一瞬速度が速くなり、次の瞬間にその速度は周囲の分子に拡散されてゆきます。
各固体分子間は「引力」で「固定」されているために固体分子の動きは「振動しているよう」に見えますが、分子レベルの極微小な固体分子の  「瞬間の移動距離」を、気体分子の「速度」と  比較することになります。
衝突初期は、固体表面だけに「速度」が伝播し 固体分子の振動「速度」は徐々に平均化されてゆきます。
              図4
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図2の様子からも分かるように気体の密度にもよりますが、固体とでは分子の絶対数が違うのと、質量の違いで同速度になってゆくには時間が掛かります。                      以下の図は、その様子の段階的な変化です。 (これは言い換えると、気体の「熱」が固体に伝わるのは時間が掛かるということでもあります)


              図5
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固体表面の分子速度(振動)の変化は徐々に  内部の分子に伝播してゆきます。


              図6
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つまり「固体表面の熱が内部に伝達してゆく」ことになります。
この時には、気体分子の速度は固体分子と衝突しても「同速度」なので、気体分子の衝突前と 衝突後の速度の変化は少なくなってゆきます。


              図7
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最終的には固体表面の各分子の速度は、気体と同じ速度になり「同じ温度になった」と言うことですが、このことは逆に見るとこの固体に衝突する気体分子は「固体の振動速度を受け取る」と言うことでもあります。



このように、一見気体分子の「飛行」と固体分子の「振動」とは「同質」には見えませんが、 気体・固体・液体の持つ「エネルギー」は、分子の質量や密度によって「運動『量』」が違う  だけで
    「エネルギー」「熱」「温度」の正体は、分子の「速度」なのです。

  そして、「自然の摂理」が物質に与える「速度」とは。。。『相対速度』。。。なのです。



この記事を読まれた方の中には、「エネルギーの種類はたくさんあって「電磁波」「輻射熱」、さらにプラズマ状態であったり「エントロピー」と言う統計的な方法で無いとエネルギーは表現できない」と反論されるかもしれません。
しかし「温度」と言う尺度を利用して計算する限り「電磁波」「輻射熱」等を「エネルギー」として「測定」しているわけではなく、あくまで「分子速度」を「温度」として測定しているのです。

では、なぜ「電磁波」や「輻射熱」があると「分子運動」が活発になるのか?その原理は?

それは・・・・・・「宇宙の原理」から説明する必要があります。


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  分子運動をCGで表現する基本概念は                             【「分子運動CG図」に関してのお願い。】を、ご覧下さい。

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 この記事は以前に投稿した【気体分子運動】書庫の中の記事を、順次内容を修正、  加筆して「仕上げ」ながら再投稿しています。                           前回分のこの記事には暖かい励ましやご意見のコメントを頂きありがとうございました。



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