2009/1/25初版、2009/11/3修正、2011/2/1修正
温度・・・・・・人の日常生活において必要不可欠な概念ですが、 このことを「分子運動」から見たときに、どのような「原理」が働いているのかを 解析したいと思います。 |
図1
人にとって温度と圧力は「別の感覚」のように 感じ「測定方法」も違いますが、「気体分子運動」では単に左図の様に「分子速度の変化」 だけであることが解ります。 (圧力値は分子の質量、密度でも変化します) |
「温度」とは「分子速度の大きさ」なのです。 |
以下、そのことを証明してゆきます。 |
図2
このことを説明するのに、私達が日常見慣れている「ガラス管」(固体)の中に封入された「アルコール」(液体)の上下で温度を測る「温度計」を例に、「分子の速度」がどのように伝わって行くかを、 左図の黄色枠の部分から考えてゆきます。 (温度測定の方法は多種多様ですが「基本原理」 は電気抵抗式も含めて全て同じです) |
図3
図2の黄枠の範囲を分子レベルにまで拡大してみたイメージは左図の様になります。 (ねずみ色がガラス管分子、橙色がアルコール分子と見て下さい) |
ガラス管分子は常に「振動」しており、その表面には気体分子が頻繁に衝突しています。 (注:アルコール分子の動きは省略しています) |
図4
ここで、解析要素を絞るために、ガラス管分子の3次元方向の代表として、図の位置の分子に 注目してみます。 |
これら固体分子は各分子間の「引力」で「固定」 されていると考えられており、その「引力」の様子をここでは「黄色のゴムパイプでつながっている」というイメージで表現しています。 |
以下の説明では、このガラス管の温度より気体の温度が高い場合について説明してゆきます。 |
図5
ここで、気体分子が固体分子に衝突すると |
「速度の移動」が起こります。 つまり衝突によって固体分子の「その場での 移動速度(振動数)」が変化します。 |
そして、その固体分子の速度は周囲に伝播し「速度の平均化」が行われます。 (速度変化の高→低は、赤→ピンク→薄ピンク色の順で見てください。) |
気体と固体では分子量も絶対数も違い、気体分子が一回の衝突で与える力積(撃力)は小さくても、全体の「固体面」に対して図3のように無数の衝突回数と固体分子間の速度(振動数)の伝播により、時間と共にゆっくりと、 |
全固体分子の速度(振動数)は気体分子と「同じ速度」になってゆきます。 |
注:この「同じ速度」とは気体分子の速度も遅くなるので厳密には、気体、固体分子共に同速度になる「平衡状態」のことを意味します。この様子のCGは次回掲載の予定です。 |
このことを一般的な解釈に言い換えると「気体がガラス管を温め、同じ温度になった」または 「気体の熱がガラス管に伝わった」と言う事になり、 |
この「分子速度の移動」が「熱移動」の原理なのです。 |
そしてこのことは、「分子」は |
気体、液体、固体に関係なく「同じ温度」であれば「同じ速度」で運動している! |
と言うことでもあるのです。(厳密には全分子の平均速度) |
画像容量が一杯になってしまったので(^_^;)、この続きは次回、ガラス管とアルコールの 熱交換の説明を中心に書きたいと思います。 |
|
この自然冷媒である「水冷媒」を使った「水エアコン」、または新開発の「ターボインペラ」に 関しての、お問い合せ、ご意見、共同開発、技術提携などがありましたら info@pid.co.jp またはchallengeyu@yahoo.co.jp までお願いします。 |
この記事は以前に投稿した【気体分子運動】書庫の中の記事を、順次内容を修正、 加筆して「仕上げ」ながら再投稿しています。 前回分のこの記事には暖かい励ましやご意見のコメントを頂きありがとうございました。 |
画面左上のメニュー欄で、 このブログのコンセプトは・・・・・・・・・・・・・・・【水エアコン??】書庫に、 最新の投稿記事は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・【今が旬(^o^)】書庫に、 「水エアコン」の詳しい解説は・・・・・・・・・・・・【水エアコン解説】書庫に、 このブログ全体の構成を知りたい場合は・・・・【ご案内____】書庫 をご覧下さい。 以上、宜しくお願いします。 |