あッ不思議!
ぎっくり腰の激痛が、一瞬で消えた。
これは、私の忘れえぬ「最初の一鍼」。
私は、「ハリ医術」の道を志して上京し
「住み込みあん摩修行」しながら
「鍼灸学校」入学に備えていた。
そこの同僚に、まだ学生だが
「マッサージ指圧」の資格で開業している
凄く「ハリ」に情熱を燃やしていている友人がいる。
と言われて会い、意気投合してしまった。
そこで「住み込み修行」をすることに決めて転居した。
最初の日に「お客」から「腰が痛くて我慢できない」と
電話があり、早速喜び勇んで患者宅へ行った。
すると「ハリ」をして欲しいと言われた。
私は困って「明日先生に来てもらう」と謝って
あん摩をして帰り、夜学校から帰った先生に
その旨を伝えた。
先生は「これからハリの刺し方を教えるから
明日お前がやっ来い」と譲らなかった。
それで仕方なく,行くことを決め、
上京して初めて「管鍼法」を目にし「練習」して
どうにか「刺せるようになり、おぼつかない気持ちで
翌日、患者宅に行ってみた。
もちろん患者は「怪訝な顔つき」ではあったが
伏臥してくれた。
しかし、アッと「冷や汗」が流れた。
「刺すこと」ばかり練習して、
「どこにどう刺すか」は
全く教えてもらわないで来てしまった。
仕方なく、あん摩しながら
刺すべきツボを探していた。
「腰の真ん中で仙部との境(ツボ・腰陽関)」を押した時
「アッそこだ」と患者が叫んだので
「しめた」と恐る恐る管でハリを刺そうとした。
すると、皮膚に鍼先が触れた途端、うめき声をあげた。
私はびっくりして慌ててハリを抜いた。
患者は
シャント立ちあがり「治った」と
喜び叫んだ。
しかし、これには私も驚いた!
この「初めての一鍼」の体験が
私の「ハリ医術」への揺るがぬ信念と
自ら患者に学び考える姿勢の
今日まで貫く土台となっているのである。
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