ハリは皮膚に沿って浅く刺すと、
10倍以上に効く!! ⑦
表皮にとどまるハリは、心身とどのように反応するのか。
それは
「ハリを刺す」とはどういうものかを考えることから始まる。
後代の学者たちが
膨大な「文献」に基づいて築いた「鍼灸学」で
「まっすぐ一定の深さに刺す」と誤読し伝承してきた「直刺」。
それと「古典」で経穴の「深浅」の言及があり
「経脈の働き」が達する深さであるのに、
「経穴の存在」の深さと読んだ誤訳。
この二つの誤訳を正すことが、新しい「ハリ医学」の土台を築くことであると、
私は考えている。
ハリを「古典」に従って刺すとはどういうことか考え直してみよう。
針先を皮膚(表皮】に沿って置いて、そのまま左右にぶれないように
素直に刺し送ると、ほとんど1ミリ以下の「深さ」に刺せる。
しかし直刺は「論外」として「管鍼」で刺すと
たとえ「超浅刺法でどんなに浅くても
1ミリくらいは皮膚に入ってしまう。
表皮の厚さはだいたい「0.06から0.02ミリ」くらいで
表皮をこえて「真皮」に入る。
末梢神経も毛細血管も「真皮」まで達している。
しかし、表皮ないし真皮との隙間までは来ていない。
このことが重要で決定的な「刺し方の差」なのである。
この差は何を意味するかの解明が
次のステップである。
(次へ続く)
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