僕は教育関連のサービスを提供する仕事を行っているが、周辺のコンサルタントが嘆いている。「YouTubeの存在で近い将来コンサル的な仕事はなくなる。」という。
今やご存知の通りYouTubeで有料級の知識が無料で手に入る。学問だけでなく、魚のさばき方も、ピアノも、DIYも「●●を知りたい」と思った瞬間にスマートフォン片手にすぐに無料で確認できる。
知識のインプット(入力)においてはYouTubeを取り入れることはとても理にかなっていると思う。YouTubeはやりたいと思った時に必要な場面だけを何回でも繰り返し確認できるので習得する近道だと思う。講師に気を使うことなく何度もリピート再生。そりゃ、人から教わるよりも気軽で都合がいい。
ただし当然ながらインプットだけでは習得できない。むしろ時間が経過すると忘れる。
「学びを結果に変えるアウトプット大全 (著 樺沢紫苑)」に
脳に入力された情報は『海馬』というところに仮保存されその期間は、「2〜4週間」。
とある。つまり何も使わなければ最長で一ヶ月で忘れてしまうのだ。
僕自身、普段から沢山の活字を読むが、ぼんやりと覚えているものの内容を思い出せないものの方が圧倒的に多い。自己成長の為に毎月本を何十冊も読んでも、その本から学んだ知識や情報を覚えていなければ意味がない。
一方で記憶に残るものもある。
記憶に残るものと残らないもの。この決定的な違いは「アウトプットにどれだけ時間をかけたかによってもたらされる」という実験結果がある。
黄金比率 インプット:アウトプット=3:7
1917年に、コロンビア大学の心理学者アーサー・ゲイツ博士が行なった実験がある。
小学3年生から中学2年生までの学生100名以上の子どもたちに人名図鑑に書かれた人物プロフィールを覚えて暗唱させた実験があった。覚える時間(インプット時間)と練習する時間(アウトプット時間)の割合を変え、最も高い結果を出したグループを調べた。
与えられた時間は全て100分
Aグループ:暗記20分、暗唱80分
Bグループ:暗記30分、暗唱70分
Cグループ:暗記40分、暗唱60分
その結果、Bグループの暗記30分、暗唱70分が一番成績が良かった
つまりインプットの2倍近く、アウトプットを行うと記憶が定着しやすいということだ。
その理由はアウトプットするとき、人は運動神経を使って筋肉を動かすから。こうした記憶は「運動性記憶」と呼ばれ、小脳を経由することで多くの神経細胞が働き、記憶に残りやすくなる。(引用「学びを結果に変えるアウトプット大全 (著 樺沢紫苑)」)
「運動性記憶」とは要するに「体で覚える」ということ。
例えば、PCのキーボードを打って入力する動作、自動車、自転車に乗る動作などを急に忘れることはない。昔やっていたスポーツだって久しぶりにやっても身体が覚えている。
一度体で覚えたものは、多くの神経細胞が働くことで「反射」に近い記憶の定着が起きているようだ。
子どもの英語力を「反射」に近い記憶の定着にしたいのだ
僕の学生時代の英語は文法をキッチリ習得し、あとは英単語を必死に暗記した。
しかし英会話は丸っきり駄目。
日本式の英語学習がどーだとまでは言わないが、25年前の僕の学校(そこそこ進学校)ではappleをアッポーなんて発音すると笑われたりバカにされるわけで、敢えてアップルと読まなければならないような環境じゃあ、そりゃ駄目だなって思う。
文法、英単語を使って喋ってみるというアウトプットをしないと記憶として残らず実践で役立つことなんてないのだ。
現在コロナで制限があるものの、少子化末期の日本は今後確実にグローバル化する流れになる。
今までは英語ができて「すごいな」だったけど、英語ができて「普通」の社会がやってきて、できないと「まじで?」という時代になる。子どもには僕のような苦悩はさせたくない。まさに黄金比率で、英語を「運動性記憶」にしたいのだ。
まずはやってみる
インプットはYouTubeである。優良な子ども向け英語学習チャンネルが沢山ある。
例えばこんなの↓
アウトプットは2つ。
①ネイティブキャンプ (ネイティブキャンプ公式HP)
②同級生のバイリンガルママによる週1格安レッスン
ネイティブキャンプ(主にフィリピン系講師)で徹底的に鍛えまくって、バイリンガルママに微調整してもらう。これを続けさせてみようと思う。
オンライン上で外国人と会話ができた時の感動は忘れないだろう。たとえ間違っても「学習が促進される効果」は間違いなくある。
学校のクラスみんなの前で間違うことよりも見ず知らずの外国人の先生の前で何回も間違って修正された方が、恥ずかしくもないだろう。
今日、初めてバイリンガルママの家で教えてもらって帰ってきた。アッポーの発音がめちゃくちゃ良くて嬉しかった。
一ヶ月後に上達レベルをレポします。