最近、ネットやニュースでも「パワハラ」という言葉を見ない日はありません。
経営者や中間管理職の方の中にも、

「部下を叱るのが怖い」
「注意しただけで“パワハラ”と言われそう」

…と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

一昔前のように「叱って育てる」は、もう通用しない時代です。
かつて自分たちが上司に怒鳴られて成長してきた世代にとって、
「どう指導していいのか分からない」というのは自然なこと。

でも、叱れない＝指導できないではありません。

今の時代に求められるのは、
“叱る”のではなく、“伝える”指導です。

昔は「怒られてナンボ」という風潮もありました。
でも今、それをやると間違いなくパワハラ認定されます。

とはいえ、指導を放棄してしまえば組織は弱くなる一方。
大切なのは、「怒る」ではなく「伝える」姿勢を持つことです。

たとえば部下の成果が期待に届かなかったとき、
つい「なんでできないんだ！」と感情的になりがちですよね。

でも、そこをグッとこらえて――

この３点を一緒に“考える姿勢”に切り替えてみましょう。

叱るのではなく、成長を促す“対話”をする。
これが現代のリーダーに求められる指導力です。

パワハラ気味になってしまう上司に共通しているのが、
“自己承認欲求の強さ”です。

「自分ならもっとできる」
「どうしてこんなこともできないんだ」

――こう思うこと自体は自然ですが、
その裏には“自分を認めてほしい”という気持ちが隠れています。

そんな時こそ、少し立ち止まって考えてみてください。
もしその仕事を部下がやっていなければ、
自分がやらなければならなかった仕事なんです。

そう考えると、「やってくれてありがとう」という気持ちが湧いてきませんか？

たとえ完成度が50％でも、
「やってくれた」という事実に感謝する。

この“感謝の目線”こそが、
部下を伸ばし、組織を強くする最大のエネルギーになります。

部下に頼んだ仕事が終わったら、
必ずフィードバックの場をつくりましょう。

まずは「やってくれてありがとう」と感謝を伝えること。
そのうえで、

昔のように「仕事はやって当たり前」という姿勢では、
もう人はついてきません。

今の時代に必要なのは、
お互いにリスペクトし合う関係性づくりです。

感謝 → 期待の共有 → 改善の提案。
この流れを意識するだけで、
部下のモチベーションは格段に上がります。

パワハラを恐れて何も言えない上司が増えています。
でも本当は、怖がる必要なんてありません。

“リスペクト”を軸にすれば、指導は愛になる。

相手を否定するのではなく、
「どうすればもっと良くなるか」を一緒に考える。

その姿勢こそが、信頼される上司の第一歩です。

今日から、「叱る」ではなく「伝える」を意識してみてください。
あなたのチームが、きっと少しずつ変わっていくはずです。

部下を育てるのは怒鳴ることじゃない。“リスペクト”が最強の指導法。