「借金は嫌だ」と言って、自己資金だけで運営している企業は少なくありません。
特に昔から続くオーナー企業に多い傾向です。

しかし代替わりのタイミングで銀行が入り込み、必要のない長期借入をしてしまうケースがあります。
その結果、コロナ禍のような有事に本当に資金が必要なとき、苦労する企業を多く見てきました。

借入金は事業拡大の燃料になります。
ですが、使う時期を誤れば経営に大きな打撃を与えかねません。

借金をしたことがない経営者には「借入の重要性」がなかなか響きません。
そこで私は、小さな借入案件から経験を積むことを勧めています。

例として、300万円の設備投資が必要なプロジェクトがあった場合。
私は経営者と一緒に、以下を作成します。

これらを揃えた上で、メインバンクの融資課と打ち合わせを行い、社長自ら計画を説明してもらいます。

融資が実行された後も、3年間ほどモニタリング支援を続けます。
すると2年目あたりから効果が目に見えて現れ、経営者は借入金によるレバレッジ効果を実感し始めます。

このプロセスで経営者は、

この2つを身につけ、借入金の活用法を学べるのです。

ビジネスは経験値です。
分からないことを机上で否定するのではなく、実際に小さく試してみる。
それが企業としての学びになります。

資金の外部調達に恐怖心があるなら、まずは小さな借入から始めてみる。
そこから失敗や成功を学ぶことが、将来の大きな資金調達を成功させる第一歩になります。

本日もありがとうございました。

自己資金だけでは限界。小さな借入で経験値を積む理由