原材料費・光熱費・人件費などの高騰が経営を圧迫しています。
「原価が上がって大変だ」と相談に来る経営者は多いのですが、実際にどの費用がどれくらい増えているのか把握していないケースが少なくありません。これは改善のスタート地点にも立てていない状態です。そこで今日は、経費をグラフ化して可視化し、無駄を発見する方法をお伝えします。

1.経費科目別の推移を可視化する

経費を「なんとなく把握」ではなく、数値化して推移を確認していますか?
直近3期、できればコロナ前を含めた5年程度で、科目別の推移表を作ってみましょう。外部環境の変化が激しい時期だからこそ、グラフ化すると「どの費用がどのタイミングで増えているのか」が一目で分かります。そこには経営のヒントが隠されています。

2.「見える化」で無駄に気づける

グラフ化してみると「原価高騰が原因」と思っていたのに、実は会議費・交際費・旅費交通費などが大きく伸びていた、ということがよくあります。外注費の増加が浮き彫りになるケースもあります。
もちろん原材料・光熱費・人件費の上昇は外部環境の影響が大きいですが、それ以外の費用増加は本当に外部要因なのでしょうか?データで検証すると、改善できる余地が見えてきます。

3.経費を節約する

もし会議費・交際費・旅費交通費が急増しているなら、**「本当に必要な支出か?」**を検証しましょう。

  • 会議費 → 実質的に社員の食事代になっていないか?

  • 交際費 → 取引先との関係強化に効果が出ているか?

  • 旅費交通費 → 出張回数が適正か?オンラインで代替できないか?

ただし「締め付けすぎ」は逆効果です。従業員が納得できるルールを示し、「必要な経費は安心して使える」状態にしたうえで管理するのが理想です。こうしたバランスを取ることで、自然と経費使用に緊張感が生まれ、営業利益率の改善につながります。

 

いかがでしょうか?
売価を上げにくい環境だからこそ、経費削減は経営改善の大きな一手になります。ぜひグラフ化・見える化から始めてみてください。