販売店、小売店、飲食店を経営していると、顧客数が急に増減することは珍しくありません。
従業員の接客が良くなって増えることもあれば、対応が悪くなって減ることもあります。特に飲食店では、仕入れ先を変えた結果「味が落ちた」と判断され、常連客が離れてしまうケースがよくあります。経営者自身は現場の変化に気づきにくいため、知らぬ間に客離れが進んでいることもあるのです。
そのときに役立つのが、顧客アンケートを数値化して傾向を把握することです。感覚ではなくデータとして示すことで、経営の気づきにつながります。
1.顧客アンケートをシンプルに点数化する
まずは顧客接点を活かしてアンケートを実施してみましょう。
スマホアプリやWEBフォームを使い、回答者にはクーポンを発行するなどの工夫をすると効果的です。質問は「商品やサービスの満足度」を軸にし、1〜5点などシンプルに数値化できる形式にしてください。これにより後でデータ分析しやすくなります。
2.自由記述もカテゴリ分けして整理する
自由記述は顧客のリアルな声を得られる大切な部分ですが、量が多いと分析が難しくなります。
そこで「価格」「対応」「品質」「雰囲気」などあらかじめカテゴリを設けてプルダウンで選べるようにすると整理がしやすくなります。これにより、AIツールを活用して分析するときにも効率的です。
3.数値と顧客の声を組み合わせて改善策を立てる
アンケート結果は点数と自由記述を組み合わせて解釈しましょう。
例えば「味が落ちた」という声が増えたなら、仕入れや調理工程の変化を確認し、元に戻すか、より良い仕入れ先を探すべきです。その上で「味を改善しました」とPOPやSNSで発信すると信頼回復につながります。
また「接客が悪い」という声が多い場合は、企業風土や教育に問題がある可能性が高いので、時間をかけて改善が必要です。
顧客は不満があっても、直接は言わずに離れてしまうことが多いもの。
だからこそ、アンケートを通じて意見を引き出す仕組みが大切です。
いかがでしょうか?
アンケートを数値化して分析すれば、感覚ではなくデータに基づいた改善が可能になります。すぐに取り組める方法なので、ぜひ導入してみてください。