「新しい事業を考えろ!」
経営者から中間管理職に、あるいは中間管理職から部下に──そんな無茶ぶりが飛んでくることはありませんか?
一見パワハラにも思えますが、前向きに捉えればスキルアップのチャンスでもあります。その際に役立つのがチャットAIを使ったアイデア発想です。今日は、私が支援した企業の例も交えながら整理します。
1.発想の幅を広げるAIとのブレスト事例
チャットAIを新規事業のブレストに活用する際のコツは、まず自社の現状を入力することです。
たとえば、山口県のある小さな印刷会社を支援した際、同社は「新しいビジネスに挑戦したい」との相談を持ってきました。地域密着で観光資源に詳しく、観光局とのつながりが深いという強みがありました。そこに「インバウンド需要の拡大」という外部環境を掛け合わせると、AIから複数の新規事業案が出てきたのです。
詳細は控えますが、いま実際に事業が順調に進んでいると聞いています。
2.質問の工夫(プロンプト設計)の重要性
チャットAIに「何かアイデアを出して」と漠然と投げても、有効な答えは返ってきません。
効果的に活用するためには、
-
自社の現状(業種・地域・強み)
-
解決したい課題や方向性
-
望むアウトプットの形(例:サービス案、マーケティング手法)
を具体的に伝えることが大切です。質問=プロンプトの精度を上げることで、AIは本領を発揮します。
3.出たアイデアを現場検証につなげる
AIから得たアイデアは、そのまま鵜呑みにして実行するのは危険です。AIは確率的に回答するため、基本的にポジティブ寄りだからです。
重要なのは小さく実証すること。
-
観光局の担当者に意見を聞く
-
観光案内所など現場で反応を確かめる
-
英語対応が必要なら、支援者を探して補強する
このように、事業化前にアイデアを実証するトライを挟むことで、リスクを減らし成功確率を高められます。
まとめ
チャットAIとのブレストは、新規事業アイデアを生み出す強力な手段です。ただし「質問力」と「現場での検証」をセットにすることが不可欠です。
経営者・管理職の皆さんも、ぜひ試してみてください。
本日もありがとうございました。