今日は、製造業など「企業→法人」への販売を伸ばすためのマーケティングについて。
一般消費者向けの話が多くなりがちですが、B2Bは勝ち筋が違います。
◆なぜ大手は下請けを簡単に変えないのか?
理由はシンプルで、手間とリスクです。
新規発注をするときは、財務調査(調査レポートや決算書)、既存取引先へのヒアリング、試作と品質チェック、社内承認、そして取引先コード(アカウント)登録──ここまでやって、ようやく発注可能。
つまり、時間もコストもかかるから、知らない相手は最初から相手にされにくい。
だからこそB2Bで効くのは、日本が最も重んじる「信頼」の醸成です。
(※以下は事業再生が必要な企業ではなく、財務が健全な企業を前提にした戦略です。)
◆私が考えるB2Bマーケティングの型
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差別化の徹底把握
自社製品が他社より優れている点・代替しにくい点を洗い出す(性能・コスト・納期・保証・アフター体制など)。 -
業界展示会に出展し、サンプルを展示
「誰に・何を・何の用途で」刺さるかが一目で伝わる見せ方に。 -
サンプル横に「差別化ポイント」を明快に掲示
3行で“強み→お客様の利益”を訴求する。 -
来場技術者と名刺交換→即リスト化
役職・担当工程・課題メモをその場で追記。翌日にはお礼メール。 -
後日アポイント→表敬訪問でプレゼン機会を得る
先方課題に合わせたミニ実験データや比較表を持参。 -
キーマン紹介を依頼
自社と親和性の高いメーカーの課長以上を知る人に紹介してもらう(OB/協力会社/商社など)。 -
定期訪問・定期接触を継続
新情報・改善案・事例を価値提供ベースで届け続ける(メールでも可)。 -
“赤字/未達プロジェクト”の相談を拾う
対応可能なら、範囲を絞った**見積(小さく始める提案)**で入口を作る。
露店のように即日売上は立ちません。
しかし、一度入り込んで品質が認められれば、継続発注→拡大はB2Bの王道です。
◆運用のコツ(短く3つ)
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CRM(名刺管理)を即整備:展示会〜初回訪問〜見積の進捗を見える化。
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接触の“質”を上げる:ただの挨拶ではなく、毎回“先方の得”を1つ持参。
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小さく試す提案:全量切替ではなく、ライン/型式/工程の一部から。
本日もお読みいただき、ありがとうございました😊
地道に積み上げる人が、最後にB2Bで勝ちます。ぜひトライを。