社長に「情熱」が戻るとき──疲弊からの脱却は“計画”から始まる


経営者の皆さん、こんなことありませんか?


「最近、社長の顔色が冴えない」

「会話の端々に、ため息ばかりが混じる」

「何となく、経営に“やらされ感”が漂っている…」


実はこうした状況、2代目・3代目の社長に特に多い傾向です。

創業者のような情熱が持てず、「致し方なく継いだ」ケースですね。

その結果、資金繰りや従業員のケアといった日々の問題に追われるだけになり、外部環境が激変すると一気にパニック…という悪循環に陥ることがあります。



実際、私が支援していた中小企業の中にも、

トランプ政権誕生前から為替や関税リスクに備えるよう助言していたのに、対応が遅れ、発注停止・資金ショートに陥った例が複数ありました。


そんなとき、ある社長が夕方のテレビインタビューでこう言っていました。


「外部環境は我々中小企業ではどうしようもないですから…」


この言葉を聞いて、私は正直「それ、経営者の発言ですか?」と思ってしまいました。



私はこう考えています。


経営に情熱を持てないなら、無理に経営者を続ける必要はない。


もちろん生活がありますから、すぐ辞めろという意味ではありません。

ただ、「会社を成長させて売却する」という選択肢もあるということです。

そのためには、自社をどこまで伸ばせばいくらで売れるのか?

その逆算から、事業計画を立てることが第一歩になります。



たとえば5年後に1億円で売却して、3,000万円のキャッシュを手元に残したいとしましょう。

その逆算をしていくと、1年目にどれだけの利益を確保すべきかが見えてきます。

すると自然と、「その数字を達成するには、今なにをすべきか?」という視点に切り替わるんです。


これこそが、疲弊からの脱却につながるポイントです。



日々の経営課題が、ただの「問題」から「ミッション」に変わり、

それを1つずつクリアしていくことで、数字に近づいていく——

気づけば、「やらされ経営」から「自分の意志で進める経営」へと変わっていきます。


そうなると、不思議とワクワク感が戻ってくるんです。


5年後、もし目標数字を達成しても情熱が持てなかったら、そのときは他社に事業を譲渡するのも一つの選択肢。

でも、たぶん言えるのは──その頃にはきっと、経営が楽しくなっているということ。


本日もありがとうございました。