「琉球新報の2011年3月31日コラム欄にありました・・・・・
東日本大震災の被災地でデマが横行していると、
宮城県の河北新報が伝えている。
「中国人が支援物資を略奪している」
「性犯罪が多発している」
「雨に当たると被ばくする」
「強盗殺人が相次いでいる」・・・・・・・
▼誤った情報は、口コミだけでなく
メールやツイッターでも拡散していて、今という時代を映す。
宮城県警が注意を促すチラシを配ったほどだ
▼デマの背景には、人々の間に漂う強い不安と情報不足がある。
専門家は
「報道など根拠のある情報に接することが重要。
携帯メールなど伝聞情報は要注意」と指摘する
▼1923年の関東大震災では
「朝鮮人が井戸に毒を入れた」とのデマで
数百とも数千ともいわれる人が虐殺された。
16ある新聞社が壊滅し、情報が途絶えたのも遠因だ。
95年の阪神大震災では
「震度6の大地震が再び来る」との流言が駆け巡り、
こちらは気象庁が正しい情報を出して収束した
▼いま福島第1原発の放射性物質に漠とした不安が広がる。
政府は「基準値を超えた」と出荷制限をしながら、
一方で「直ちに健康に影響はない」と打ち消す矛盾。
何を信じればいいのか、心のもやもやは増殖する
▼米国にこんなことわざがある。
「真実が靴を履く間に
嘘(うそ)は世界を半周する」。
非常時の情報発信は「早く正しく分かりやすく」が命。
政府や東京電力には、
国民の胸騒ぎをわが事として受け止めてほしいのだが。正しく分かりやすく」が命。
政府や東京電力には、国民の胸騒ぎをわが事として受け止めてほしいのだが。
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