小学生の高学年の頃、それまでなんともなかったのに急に虫が苦手になりました。
ちょうど思春期の頃で、周りの女の子達の反応に影響されたのと、
テレビなどの影響で生き物として意識するようになり、
それまで虫をぞんざいに扱っていたことへの罪悪感も生まれ、
以来、家の中で遭遇するGに絶叫し、毛虫どころか蟻さえも触れなくなってしまいました。
だけど、田畑や空き地などで泥んこになって育ったためか
心の奥の片隅に自然を感じたい、土に触れたいという思いがあったのでしょう、
知人から農家のお手伝いの話があったとき、率先して手を挙げていました。
かくして8月から相模原の有機農家さんのお手伝いをすることになりました。
庭の雑草さえ抜かない私が、蜘蛛の巣に触っても悲鳴をあげていた私が
無農薬で虫だらけの畑で果たしてやっていけるんだろうか…
意外とやれちゃうんです
あまりにも虫の数が多すぎて、逆にいちいち反応していられないというのでしょうか、
はじめのうちはふいに接触したりして、ビクッとなったりもしたけれど、
なんかマルチやシートをめくったりしたときに逃げ惑う虫たちを見ているうちに、
ほんとに怖いのは虫たちの方だよなぁ…って思っちゃったのです。
週に2,3日お手伝いに行くようになって1ヶ月もすると
虫を見ても激しい拒否反応も起こらず、
作業のために巣を壊したり、踏んじゃったりして、
むしろ、わぁぁぁ、ごめんね~って気持ちになってしまいました。
虫より何より、土に触れた時の感触が最高です。
ほかほかしていて、あったかくて、土の匂いがして、ほっこりします。
あぁ、やっぱりいいなぁーとしみじみ思いました
人間は大地から離れては、まともに生きていけないのかもしれません。
規則正しく整備された自然しかないような住宅地やマンションに住んでいると、
どこかギスギスしたり、落ち着かなかったり、時間などに追われているような感覚があって
のんびりしたいとか、ゆっくりしたいとか、何も考えたくないとか
つい癒しを求めて、旅行や観光地に行きたくなったりするけど
自然の景色をただ見ていいなーと思うだけではなくて、
見て触って嗅いで聞いて、五感で感じてこそ本当に癒されるのかもしれません。
畑に通うようになって、顔も手も日焼けして真っ黒になるし
爪の中の汚れはなかなか落ちないし、汗臭いし、
お洒落感はまるでないけど、とても楽しいです。
雨や仕事などで、畑に行かれない日が続くと、ソワソワしてしまいます。
マルチ剥がしも雑草集めも植え付けも大変だけど、
心地良い疲れがまたいいのです。
もっと近ければ毎日でも行くのになぁ…