この前通信の高校生から、先生の若いときの話を話して
ください。という質問を受けた。
それでば~っと思い出した。

私は大学を卒業した後、商社に勤務し、40歳手前まで
常に海外の会社や人と運命共同体で仕事をしていた。
30代は自分で会社を興して仕事をしていた。

テレコンはほぼ毎日やって、
アメリカだと、西側は日本の朝、東側だと深夜
ヨーロッパはこっちの夕方、アジアはいつでもOK
という具合に、記憶とともに時差が染みついている。
2月に中国人にお願いごとをしても3月になる。
旧正月でやつらはお祭り。
アメリカ人は12月は仕事をしない。
そして年に何度かは高い金を出して会いに行って
酒をたらふく飲んで帰ってくる。それぞれに
成功や失敗が挟み込まれてる。

会社に勤務していたころには、国際電話の代金
が5万程だったが上司から、”たったの5万か!
ちゃんと仕事してんのかっ”と叱られた。
スカイプというのがその時はなかったので、あれは
すごい発明だと思う。

当時、英語というのは私にとって生きる為のツール
だった。
英語で喧嘩ができれば本物である。という事
を聞くが、あれは本当だと思う。

喧嘩は高度な意思疎通テクニックで、
言語、相手の習慣、立場の理解すべてを
クリアしなければ成立しないのでコミニケーション

としては最上位のスキルだと思う。

そして商売なので、当然相手を脅かしたり、
なだめたりいろんな事をしてマージンを稼がなければ
ならない。。
それ自体非常にストレスを感じていて、自分は
向いていないといつも思っていた。


そして今、私はほぼ、ノーストレスだ。


当時の高度な商売のストレスやいろんなしがらみから解放され、
飛行機で何時間もかからずチャリで10分で仕事場につき、
時差もない。いままで数々の海外モンスター達を相手
にしていたので、日本のローカルモンスター達には
”やれやれ。。”としか思わない。
ママさんたちは子煩悩の表現方法を教わってないだけ
周りに手頃な手本がいないからしょうがない。

言い方は悪いけど中高生に教えるレベルの英語
だと、私にとっては目をつむっていても教えられる。
英検2級までなら、当日に採点できる、というのが私の売り?
になっている。(もっともそこまでの生徒はなかなかいない)
数学も全く問題なし。
今の仕事のたいへんさは英語や数学じゃない別にあります。
相手は”人”ですので^^。

毎日大好きな子供たちに囲まれて、勉強や人生についての
楽しさや大変さなんかについて話をしている。
”夢がないのが悩みです。”と小6の子供に言われたら
”夢なんか無理に作らなくてもそのうちできる。毎日
一生懸命生きていればそれでよし。”と目をみて話して
やります。それで子供の目が輝きます。
いままで積み上げた経験をそのままつかってます。


本当にあの時から考えれば毎日楽園のような気がする。


昔から比べると、たとえるなら、
ボクサーが階級を3つほど下げた感じ
家賃が5万ほど下がった感じ。
(メジャーからマイナーに下がった、という事ではない。)

筒一杯 という言葉が関西にあるが、あれは
筒に擦り切れるほどに水をいれたらこぼれちゃうよ。
と同時に自分の限界レベルでの仕事や生活をしてると、
神経使って疲れるよ、という先人たちの警告の言葉だ。

誤解を恐れずに書くけど、ランクを下げるというのは
本当に、アリ。だ。筒いっぱいはホントに疲れる。

それにはいままで見ていないものをみる習慣をつけ、発想を転換させ
自分にとっての筒を理解しなければならない。
そしてそれをみつけたら躊躇せずに実行する勇気を持たなければ
絶対に手に入れられない。


”人間は見たいものしか見ていない。”とユリウス・カエサルが
言ったらしいけど。本当だと思う。

まずは、自分の”筒”を見極めて、そこに何を流し込むか。だ。


上へ、上へと上昇志向もいいけど、一番大事なのは

”自分が何が好きなのか””何がやりたいのか””何が得意か”

つまり自分の足元をしっかりとみて、自分は何者かを理解し

それを怖がらずに実践する事が夢に近づく第一歩だと私は強くおもう。