こんにちは子育て中の視覚障害者、きの子です。
視覚障碍者のお料理シリーズ。
今回は電磁・IH調理機のお話です。
視覚障碍者向けの日常生活用具には電磁調理器やIH調理機が含まれています。
限度額は41000円となっています(全国一律じゃなかったらごめんなさい)。
多くの視覚障碍者にとって、ガスコンロよりも直火を使わない電気式の調理機が安全で使いやすいだろう、ということなんでしょうね。
私は18歳で一人暮らしを始めてから25年以上ガスコンロで料理をしてきましたが、5年ほど前にキッチンをリフォームしたのをきっかけにIH調理機を使うようになりました。
個人的には断然IH推し!です。
ただ、ここでIHの素晴らしさを語り出すととまらないので(笑)、その辺の話はまた別記事にするとして。
今回はIH調理機の基本的な情報や選び方などについて書いていきます。
日常生活用具の申請方法についてはこちら
ご存じの通り、IH調理機や電磁調理器は電気でお鍋やフライパンを暖めるものなので、ガスの直火を扱うのが怖いと感じている視覚障碍者にも比較的ハードルが低いと思います。
ただ、火が出ないので服などに引火するリスクはすごく低いとはいえ、加熱された鍋やフライパンに触れればもちろんやけどしますので、危険がないというわけではありません。
また、IH調理機の方はアルミ製や銅製の鍋が使えないというデメリットもあります。
日常生活用具として申請する場合、認められるのは、視覚障碍者にも使いやすい仕様になっている製品だけなので、IH調理機ならなんでも対象になるわけではないことに注意してください。
IH調理機には大きく分けて3つのタイプがあり、卓上型、据え置き型、ビルトイン型となっています。
私の住んでいる自治体に問い合わせたところ、ビルトイン型は支給の対象外。据え置き型についても難しそうな完食でしたが、最終的にはOKでした。
日常生活用具の支給範囲は自治体の裁量によるところが大きいので、ビルトインや据え置きのIHについては判断が分かれるみたいです。
ただ、ビルトイン型も据え置き型も支給対象としている自治体は確実に存在するので、それを交渉材料に担当者を説得できる可能性はなくはない、といったところでしょうか。
下にあげたのはライトハウスや日本点字図書館のホームページで紹介されていた電磁・IH調理機たちです。
パナソニックの卓上型IH調理機(日本ライトハウスのページより)
象印の卓上型IH調理機(名古屋ライトハウスのページで紹介されていたもの)
三菱の 据え置き型IHクッキングヒーター
日常生活用具に適用されるかはもちろん、廃盤になっていないかなど、購入申請の前に必ずご確認くださいね。
上にあげたうちのパナソニックと象印のものは卓上型です。
卓上型は値段も安く小型なので購入しやすく、かさばらないというメリットがあります。日常生活用具の申請もすんなり通ると思います。
一方パワーは弱く、一口なので、大家族の食事を毎日作るのにはちょっと物足りないかなと思います。
カセット式のガスコンロと同じイメージなので、鍋料理をテーブルで楽しんだり、一人暮らしの方が少量調理したりするのに向いているのかな。
上にあげた三菱のシリーズは据え置き型です。
据え置き型は一般的なキッチンの二口ガステーブルを置くスペースに置けるタイプのものです。
サイズはガステーブルと同じで問題ない場合も、大抵の場合電気工事が必要になるので注意してくださいね。賃貸住宅の場合は工事が認められない場合もあると思います。
とはいえ、大規模なリフォームなしで一般的なキッチンの二口ガスコンロと同じようにIHが使えるというのはいいですね。
システムキッチンに組み込むビルトインIHクッキングヒーターの中にも日常生活用具の対象になりそうなものがあります。
キッチンのリフォームをするならぜひ検討してみてください。
ビルトインガスコンロをお使いの場合は、その部分だけのリフォームもできるようですよ。
ただビルトインIHは一般に高額で(上野三菱のIHは20万円以上)、限度額を大きく超えてしまうんですよね。
補助金なしで一般的なIHを購入した方が安い可能性もあります。そして見えなくても操作できるビルトインIHはあります。
私はリフォームの時に日立製のビルトインIHを導入しましたが、捜査にほとんど支障ありません。超快適です。
ちなみにこの記事に登場した三菱のIHクッキングヒーターは、以前に電子レンジの記事で紹介した三菱ジタングと同じらく楽アシストシリーズみたいですね。
ニクイねえ!三菱!



