子育て中の視覚障碍者、きの子です。

前回の続き。
成績が落ち続けるなか、それでもなんとか入学した公立高校で、私はもう一歩踏み込んだ配慮を受けることになりました。
たまたま仕入れた視覚障碍者の先輩からの情報で、大学入試等では視覚障碍者には試験時間の延長というものが認められているらしいことを知ったのです。
この事実を後ろ盾に当時の担任に、定期テストの時間を延長してもらえないかと交渉を持ちかけたところ、びっくりするほどあっさりと試験時間の延長が認められました。
これ以降、私の試験時間はすべての教科で通常の1.5倍になったのです。やったー。
そうすると他の生徒たちと同じ教室で受験できないため、別室を用意してもらった上で、私専用の試験監督の先生を一人つけてもらう、というなんとも贅沢な待遇をゲットしました。
おかげで試験問題は最後まで解けるし、見直しまでできちゃう!
実力どおりの結果が出せるようになって、本当にうれしかったです。

ただ、生徒一人に対してちょっとコストかかりすぎじゃない?と思いますよね。
当時の私も心苦しかったんですよ。
でも他にやり方を思いつかず…。

もちろん私以外に視覚障害のある生徒がいれば、同じ部屋で2、3人まとめて試験を受けられたと思うのですが。
3年間、視覚障害仲間は一人も現れず。たった一人、いや先生と二人きりの試験ライフがひたすら続きました。
10代の視覚障碍者って本当に少数なんですね。