視覚障害に限らず、障害のせいで自力でできないことがあるとき、一番頼りになるのは一緒に暮らしている家族ですよね。
私の場合は晴眼者の夫が頼りになる人筆頭です。
とはいえヘルパーに頼めることならできるだけヘルパーにお願いしているんです。
それでも必ず家族以外には頼めないことが出てくるので、そういう時には満を持して夫の登場となります。
これが我が家のスタンダードです。色々あってこの形に落ち着きました。


学生時代から一人暮らしをしてきて、自分のことはだいたい自分でやれていた私。
結婚前に今の夫と出かけたりしていた時にも、レストランのメニューを読んでもらったり地図を読んでもらったりはしていましたが、何から何まで夫にお願いするようなことはなく。
自分を介助してもらおうと思って夫を選んで結婚したというわけではありませんでした、当たり前のことですが。
夫の方も私の障害のことはきちんと理解してくれていましたが、それほど世話のかかる結婚相手とは考えていなかったように思います。

ですので子供が生まれるまではヘルパーを利用したこともなく、二人だけで快適に暮らしていました。

ところが、子供が生まれたことで事態が一変しました。
乳幼児の検診、受診、書類の作成、手続き、子供用品の買出し、子連れのレジャー…。
見えないわたし一人ではとても対応しきれないミッションが次から次へとのしかかってきます。
妊娠中に事業所と契約していたおかげで、外出の手助けはガイドヘルパーにお願いすることができて問題なく乗り切れました。
一方、外出以外のことについては基本的には夫にお願いし、それでもまかないきれない部分をホームヘルパーに頼もう、というのが当初の私の方針でした。

しかしこの方針でしばらく生活していたところ、なんだか徐々に私の気持ちが削られて行ったのです。
そしてあるとき方針を転換しました。

長いので次回に続きます。