視覚障害者にとって、赤ちゃんの爪きりはなかなか難しいもの。

私の場合、晴眼者の夫にまる投げしていましたが、夫婦そろって全盲だったりすると色んな工夫が必要なようです。

経験者の方のお話を聞いていると、大まかに3つの方法があると思われます。

一つ目の方法は、見える人にやってもらう。
同居家族や近所の親きょうだい、友人などに頼んでしまう、というものです。
家族に頼めない場合はホームヘルパーさんに頼むという手もあります。

二つ目の方法は、爪やすり。
やすりは視覚障害者でも安全に使え、人の手をわずらわすことなく、いつでも好きなときに自分でできるという利点があります。
ただし、普通の爪きりに比べて時間がかかるので、なかなか爪が短くならずまどろっこしい思いをしたり、時間がかかりすぎて寝ていた赤ちゃんが目をさましてしまったり、ということも。
やすりの種類は赤ちゃん専用のものでなくても、一般的な爪やすりで大丈夫なようです。

三つ目の方法は、もう思い切って自分でやってしまう。
赤ちゃんの爪きりははさみ型のものが主流ですが、これはさすがに見えないと危険ではないでしょうか。
みなさん、パチンパチンとはさんで切るタイプの一般的な爪きりを使ってらっしゃると思います。
大人用か赤ちゃん用かは、人によって使いやすい方を選ぶみたいです。
当然やすりよりはずっと危ないので、慎重さが必要ですよね。
私も1度娘を流血させてしまい、親子ともども大いにうろたえたものでした。
しかし慣れてくれば、私のような不器用者でもなんとかなるようで。今ではそれほどビクビクせずに子供たちの爪を切れるようになりました。
目を使わなくても自分の爪をきちんと切れる人なら、赤ちゃんの爪も切れる、ということではないでしょうか。