こんにちは子育て中の視覚障害者、きの子です。
前回の記事内でちょろっと出てきたサピエ図書館ですが。
みなさん、ご存じでしょうか?
私にとっては生活の支え、どころではなく人生の糧と行っても過言ではない、ありがたいありがたーい存在。
いまさらかもしれませんが、改めてご紹介しようと思います。
サピエは視覚障害者など、活字で本を読むのが難しい人たちのための、ネット図書館です。
登録されている図書はなんと84万件!
それらの図書をスマホやパソコンで検索し、ダウンロードしたり、取り寄せのリクエストを上げたりすることができます。
図書の形式は点字やデイジーはもちろん、点字データ、音声データ、テキストデータなど様々です。
自分が扱いやすい形式で読書を楽しむことができますよ。
私は主に音声デイジー形式で図書をパソコンにダウンロードし、デイジー専用のプレイヤーにデータを移して読書しています。
プレイヤーは小型なので、それをポケットに忍ばせて家事をしながらほぼ一日中何かしら聞いている感じです。
たまに点字データでダウンロードした本をパソコンで読み上げさせて読む時もあります(図書によっては音声データがなく、点字データならあるという場合もあるので)。
スマホでデータをダウンロードし、デイジー用アプリ(有料)で読書している人もいますし。
点字ネイティブの方なら、点字データをダウンロードして、ブレイルメモなどの点字ディスプレイで点字図書を楽しんでいる人も多いと思います。
ちなみに20年ぐらい前の私はもっぱらオンラインでの取り寄せリクエストを上げるのにサピエを使っていました。ダウンロードサービスがまだ始まっていなくて。
読みたい本をオンラインでリクエストすると、その本の音声データが入ったCDやカセットテープ、点字図書を自宅に郵送してもらえるのです。ちなみに点字の郵便物は送料が無料なので、送ってもらうときも送り返すときも費用はかかりません。素晴らしい制度!
もちろん現在もこのオンラインリクエストサービスは使えますよ。
以下はまだサピエを使ったことがないという方に。
サピエを利用するにはまず、お近くの点字図書館などへの利用者登録が必要です。
東京なら日本点字図書館、大阪なら日本ライトハウス、愛知なら名古屋ライトハウスなどなど、点字や音声図書を扱っている図書館は各都道府県に必ずあるので最寄りの施設に問い合わせをしてみてください。
利用者登録には障碍者手帳の提示が必要な場合もあります。
利用者登録ができたら、サピエのIDとパスワードを発行してもらって、はれてサピエを利用できるようになります。
全国の音訳、点訳ボランティアさんたちが精魂込めて作成してくれた図書をダウンロードし、すぐさま読むことができますよ。
図書の政策には手間暇がかかるので、どうしても出版からのタイムラグはありますが。
人気作家さんの本なら、数か月で読めるようになることも多いです。
また、読んでみたい本が点訳・音訳されていない場合は、利用者登録した図書館にリクエストをあげることで、製作してもらえることもあります。
以下はサピエ図書館の個人利用者登録のページです。
今はweb上で利用登録できるみたいですね。ウェブが苦手な方は登録したい施設に電話問い合わせしてみてください。
そうそう、デイジー図書のプレイヤーや点字ディスプレイは日常生活用具なので、購入する際には補助が出ます。
参考までに以下に携帯型のデイジープレイヤーの商品ページのリンクをはっておきます。日本ライトハウスのページです。
私はセンスプレイヤーライトの方を先日購入しました。
これまで使っていたプレクストークというプレイヤーよりも多機能な分、慣れるまでちょっとかかりましたが、アラフィフのおばさんでも自力でなんとか使えるようになりましたよ。
このセンスプレイヤーという商品は発売されてからまだ日が浅く、ライトハウスなどの視覚障碍者施設で講習会が開かれていたりします。視覚障碍者団体によっては電子機器の使い方を教えてもらえる会が開かれていたりもするので、使いこなせるか不安な方は利用されてみてもいいかもしれません。
スマホにデイジー用のアプリ(有料)を入れれば、デイジー専用のプレイヤーは必要ない、という方もいらっしゃると思います。
ただ、タッチパネルではないボタンで操作できる専用プレイヤーはやはり使いやすいので、ヘビーユーザーの方には専用機がおすすめかなと思います。
次回も「視覚障碍者の趣味」方面で何か書いてみようかな。
ではでは。


