その出合いは予期しない、まったくの突発的ともいえる出来事だった。

母と僕が、妹のニューヨーク滞在の住居を訪ねた時のこと。

母の知り合いの矢島さまご夫妻(ニューヨーク・ロングアイランド在住)、慣れない妹に何かとお世話いただきお礼に伺った。

その時、僕が画廊を始めた事を知った夫人はこんなことを言われた。

最近、ニューヨーク日本人会で分嶋健介さんという画家の個展があり、「私も見たが素敵だったわよ、

まさしく日本の抒情詩ね、アメリカの大自然の風景がね」。

そして「ご紹介しましょうか」、「ぜひお願いします」と言ったら、直ちに「ちょっと待ってください」と電話口に行かれた。

 

時計を見ると、もうお暇する時間,今から分嶋さん宅を訪ねることになる。車で急ぐ。

日本ではちょっと有り得ない話のスピード。

分嶋夫妻、作品いずれもその魅力に感動、仕事を始めたばかりの私の画廊に個展をしていただくことにもなったのだ。

分嶋健介 SUMMER DREAM  油彩 F8

 

そうしてもう一つのラッキーなことが、わずかなニューヨーク滞在中におきた。

妹とグランドセントラル駅の地下街にある超有名なレストラン「オイスターバー」で食事。

そこは、キッシンジャーもご贔屓のレストランだとか。

そしてお次はエンパイヤ―ステートビルの上からニューヨークの眺望を愉しむやら。

お上りさんコースのさなか、またとんでもない店に遭遇する。

マンハッタンのど真ん中で。

それはアートポスター専門店、こんなアートの楽しみ方があるんだと驚く。

世界の名立たる美術館、画廊のポスター、それらは、当然のこと作家の作品の色彩を忠実に再現している。

中には刷りもシルクスクリーンだったりリトグラフだったり。サイズも多種多様。

グラフィックデザイナーの構成力センスも素晴らしい。

 

分島様のお力添えもあり、早速この業者と輸入契約も成立とあいなりました。

これらのニューヨークの短い滞在期間の出来事が、シャルグランのパリにつぐスタート台となった。

その背をやさしくソットふれた女神の存在を信じ、猛然ダッシュのスタートと相成りました。