今から18年前、わたしが27歳の頃に、新宿モリエールでBrokenシリーズの「ロミオとジュリエット」という今も心に残っていて、忘れられない舞台に立ちました。しかもロミオ役で…



上杉祥三さんが書かれた超大作で、当時タバコも禁煙した。そして、やめるきっかけになった。気合十分で臨んだ。



上杉祥三カンパニーの若手主体で、初舞台の方々もたくさんいた中で、みんな一丸となり初日の幕が開く…無事にみんなやりきって幕が閉じた。



お世辞でも広くない楽屋に帰り、汗まみれの衣装を脱いで、みんなの健闘を讃えあっていたら…客席から鳴り止まない拍手…



楽屋にいたみんなが何事だ?すぐには意味がわからなかった…ダブルだ。予想外の出来事に、戸惑う一同…閉幕してから3分は経っていた思う。



出なきゃいけないなんとなく察したメンバーが舞台にでた。盛り上がる客席、私はまだ上半身裸、慌てて衣装を着て舞台へ向かった。



ダブルの練習なんかしていない…とりあえずみんなで手を取り、上にあげて一礼して楽屋に戻った。すると、まだ鳴り止まない拍手…今度はすぐにまた舞台に行き、みんなでさっきした一礼をして楽屋に帰った。



拍手は鳴り止んだ。初めての経験だったトリプル…みんなで抱き合って喜んだのを覚えている。小劇場の舞台でこんな奇跡みたいな体験はこれ以外した事がない。





こんな奇跡みたいな事が出来るかわかりませんが、18年経って、こんどは私が演出家にならねばならない立場になった。恐縮ですが、上杉祥三さんのような演出が出来るのか?自信は…



でも表方、裏方総力上げて、助けてもらって精一杯やります!コロナ禍で大変ですが、もしよかったらご覧ください!