役者のお仕事が決まると、必ずあるのが、衣装合わせです。本番に着る衣装を、監督と衣装さんに決めてもらうんです。


時代劇だと、それプラスかつら合わせがあります。本番前に本番に向けての準備があるんですね。


映画「決算!忠臣蔵」以来の久しぶりの京都で、嬉しいものです。



で、いってまいりました。無事かつらも合わせられ、衣装も決まり、帰りですが…ん?京都なのに、そんなに寒くない!京都というと、寒いイメージがあるんですが…嵐電に揺られながら今blogを書いてます。


この電車に乗りながら、泣いた日もあったなぁ…今からおよそ20年前、初めて出させてもらう「水戸黄門」の撮影初日、家から出て、戸を閉め、小銭袋をポーンポーンと投げながら、歩く…それだけのシーン。


私にとって、何てことない芝居でした。しかし、結果6テイクかかり、7テイク目…監督から出た言葉は…



「まぁ…オッケイ…」



まあ…オッケイ?渋々のまぁに諦めのオッケイ…私はパニックなりました。スタッフさんのミスで、7テイクもかかったとばかり思っていたのに、実は自分のせいなのか?



すると、監督がわたしの近くに来てボソッと、テストと同じことやれ…こっちはお前のケツの振りから見てんだよ…そんな芝居な…京都じゃ通用しねぇんだよ…テストとおんなじことやれよ。



あまりの監督の怖さに、震え上がりました。次のシーン、テストと同じ事をしなければならないと思いすぎ、大阪弁の役だったのに、東京弁になったり、テストの事を思いすぎて、本番に集中出来ない自分がいた…その日は言わずもがな、ボロボロだった。そして、嵐電でポロポロと泣きながら帰った。自分の不甲斐なさに…



今回は、そんな事にならないように頑張ろう!寝過ごさないように、気を引き締めて、気をつけて行こう!眠い…


#井之上チャル
#水戸黄門
#嵐電