頭をぶつけました。俺です。
すんごい痛かった。
そして流血。
そしてしばらくたってから謎の感覚。
すんごいボーっとします。
天井が若干ゆがんで見えます。
横になるとぐるぐる回る感じがします。
うずまきの呪いにとりつかれたのか。
体の中にある渦巻きの最たるものである蝸牛。
この蝸牛を取り除けば呪いから解放されるかもしれない。
そう思い耳にはさみを刺した。
ようなつもりになっていた。
まわるまわる。
あたかも自分自身が渦巻きになって行くかのようだ。
このまましばらくすると俺は渦巻きになるだろう。
見る者を中心へと誘う渦巻きに。
蝸牛、すべてはこいつが悪いのかもしれない。
平衡感覚と平衡感覚の間にある隙間。
人がこの部分にいつづけると
蝸牛は迷走を始める。
時計回りが反時計回りに。
そしていつまでも渦を巻き続ける。
その数は人類の残虐の歴史と等しい。
渦を巻く。
くるくるくるくる
渦を巻く。
ゆっくりと
滑らかに。
眼球も渦を巻き始める。
左右別に。
ゆっくりと。
滑らかに。
いつまでも。
ゆっくりと。
渦巻きとは自分で表現するものなのだ。
その姿を誇示し続けろ。
人をひきつけるのだ。
見る者全てを渦巻きに。
日本が渦を巻く。
いずれ世界も
渦を巻く。
うずまきの呪い。
世界の終わり。
全ては、頭をぶつけたのが始まりだった。