アーマとマラとはなんでしょう?
マラとは老廃物。いわゆる大小便のことを指します。
アーマとは未消化物を指し、現在の医学的には中間代謝産物に相当し、老化・疲労物質、発がん性物質とされているものです。
アーユルヴェーダで最重要なことは、7つのダートゥ(組織)におけるアグニ(生体酵素)の働きを整え、代謝をスムーズにすることです。
そのためには食事を正し、3つのドーシャのバランスを整え、アーマ(未消化物)やマラ(老廃物)の排泄を積極的にしていき体内環境を浄化させていくことなのです。
そこでどのように排泄させていくかというと、
パンチャ・カルマという5つの行為という浄化法が行われるのです。
①経鼻法…セサミオイルを直接点鼻しカパ(肺や気管)の毒素をタンとして排泄し、
頭部の毒素を鼻汁として排出させます
②催吐法…解毒作用のある飲み物を飲み、吐くことで胃の中の老廃物を排泄
③瀉下法…解毒作用のある下剤を飲み、小腸の毒素を排泄
④浣腸法…浣腸をし、排便として、大腸の毒素を排泄
⑤瀉血法…ヒルを用いて瘀血を吸い出す
このパンチャカルマは医療行為なので、日本のサロンなどで行うことはできません。
では日本のサロンで行われているアーユルヴェーダってなに?ということになるのですが、
このパンチャカルマを行う前にパンチャカルマを行うための前処理があるのです。
その前処理として、オイルケアや発汗法があります。
このオイルケアと発汗法は体内に滞っているアーマやマラを汗と共に排泄し、体内を浄化します。
よく聞くのが「アヴィアンガ」と呼ばれるセサミオイルによるオイルケアと
「スウェーダナ」と言われる発汗法がよく行われています。
またアーユルヴェーダといったら浮かび上がるのが頭へオイルをタラ〜っと垂らしている「シロダーラ」こちらのオイルケアも心身の浄化に役立つと言われています。
パンチャカルマという人間の口から肛門までの大きな道のアーマやマラを排出浄化するのに対し、
オイルケアはその大きな道から身体の隅々へ向かっている道を浄化していくイメージです。
他にもオイルケアとして、オイルを飲む油剤飲用法や、眼にオイル点眼をしたり、
セサミオイルうがいや、オイルのお風呂に入ったり色々なケアがあります。
それほどオイルを重要視している医療といえます。