ここ2,3日私はTVにくぎ付けでした。英語どころではありません。侍ジャパンの方はあの強豪キューバが相手ということと、アメリカ大リーグの日本人選手が誰も出場しないということで、正直なところ真面な戦いはできないのではないかと思っていました。結果はご存知のように2戦全勝とあのキューバを一蹴しました。勿論、大リーグ組なしで、国内の若手選手が堂々と戦う様には本当に感動し、勇気とエネルギーを貰いました。また日本の将来についてもこうした若者の手に十分ゆだねることができると確信致しました。日本の若者よ、明日の日本をよろしく頼む。そんな気持ちになりました。目を転ずると、永田町は、解散、総選挙一色。まるでこれから戦争でも始まるように、決選とか頑張るとか威勢のいい言葉が飛び交っています。一体彼らは誰のために戦うのか。この国を前進させ、国民一人一人の生活と幸せを安定向上させるためにどんな策を国民に訴えようとするのか一向に見えてこない。やはり国民生活を第一にすると言いながら、目の前の利権に血眼になって群がり取り合いをすることで終わるのではないか。選挙は、利権の分捕り合戦に過ぎないとしか見ていない議員はこの際潔く引いていただきたい。若くても理想に燃えアイデアに富んだこの国の将来に希望を持たせてくれる方々にこの国の未来を託したい。特に、中国とは尖閣諸島、韓国とは竹島の領土権を巡って、対立も激しくなっている中、戦前に立ち返って一戦も辞さないと息巻く強硬で強引な圧力主義の政治家や政治姿勢は断固お断りする。


 さて、森光子さんの方だが、特別番組が放映されその人柄の優しさがにじみ出ている素晴らしい女優さんであることが分かった。私は、いつの頃かわからないが、あの放浪記の前からその名前は知っていたし、フアンの一人でもあった。この放送を通して今の芸能人が彼女に励まされ、勇気づけられ努力を重ね今日に至っているかその陰の力と働きを知っていまさらながら一人の人の偉大さを感じさせられている。2000回以上の放浪記の出演回数も驚異的だが、私には、彼女が歌手として戦地の兵士たちを慰問した体験の中で味わった若い兵士を死が待つ戦場に送る時に遭遇し経験した様々な苦悩に触れて、これまで聞かされてきたような歓呼の声で送るような光景とは別に失われゆくその命をいとおしく思うような深い悲しみをあの戦争の中で感じていた人もいたということを知りました。一見、いつも明るく振る舞ってそんな気配を全く見せなかった女性、時には冗談やだじゃれを言っては人を笑わせていたこの人のひょうきんなふるまいの陰にはあの戦争をめぐるその何倍もの悲しみと苦悩があったということです。この人は本当に平和を求めてきた人であることをつくづく知らされました。それに比べれば私は75才のはなたれ小僧、92才のこの女優さんとは17歳も違います。わたしよりも17年も前からあの戦前、戦中の暗黒ともいえる時代を生き抜いてきた彼女には敬服以外の何物もありません。日本女性の鏡であり誇りでもあります。そのように感じて特別番組を見てまいりました。選挙に浮かれ騒いでいる代議士先生には、いささかなりともこの女性の味わった苦悩を顧み、再び隣国との戦争や抗争を賛美するような言動は慎んでもらいたい。誰のための政治かを熟慮し、熟考し、特定の人のための政治ではなく本当に平和に役立つ政治を心がけてほしい。異を唱えることや、一国だけの利益を求めることだけが政治ではなかろう。今この重大な時期にこのような女性の存在を知り、自分がかなり以前からこの女優に惹かれていたことを誇りに思っています。