さようなら
Ellieは、キッチンで洗い物をしていた。
バケツに溜められた水の中に、
次々と使用済みのフォークやスプーンが投げ入れられる。
シンクに溜められた水の中に、
次々と食べ終わった後のお皿が投げ入れられる。
どっちも、油がたっぷり浮いて、洗剤の泡が、
グリーンカレーの黄色いココナツクリームを包む。
黄色く濁って、食べカスの浮いた、入れ替えも出来ない水。
その水の中に、肘まで突っ込んで、
スプーンやフォークを取り出し、ザルに移す。
シンクで洗い物する時は、泡や水が顔まで飛び散る。
Ellieは、「洗ってるのか、油を塗ってるのか分からない」
と呟きながら、黙々と洗い、仕上げに洗浄機に入れていく。
手に付いた泡を水で流しても、油は取れない。
それでも時間がないので、無理やり手をふくタオルも、ちょっとオイリー。
Ellieは、飲食の仕事は、ここが初めて。
Ellieは、自分の国に居る時、飲食系の仕事は真っ先に拒否していた。
その理由は・・・人の食べ終わった後の食器を触るのが嫌だから。
Ellieは、いわゆる「潔癖症」だった。
電車の吊皮が触れない、図書館の本はウエッティで拭かないと読めない人。
わたくし、職場で ” Ellie ” と呼ばれています。
日本語の名前は呼びにくかったそうで・・・。
英語名をいただきましたー。
アクセントは「エリー」です。
ちなみに、初めは「アシュリー」でした。
人のお皿を触るのも嫌だったEllieは、
人が触るのも嫌がりそうな水に腕まで突っ込み、
今日は、キッチンハンドデビューを飾りました。
さようなら、潔癖症だった私。
シャワーを浴びた後も、
心なしか肘下がしっとりしている気がします(--;)