昨年の夏から更新が出来ないまま、新しい年を迎えてしまいました。ようやく更新する事が出来ました。

2024年も、よろしくお願いします。

今年の年明けには、猫の額さんにて企画展「ねこのおとぎ話」に参加させて頂き、おとぎ話の中の猫達を描きました。

事後報告になってしまいましたが、ご来廊、作品をお迎え下さった方々に御礼申し上げます。画像は展示後も継続で委託販売してくださっている原画2点「ふしぎの国のアリス」「猫の星の女神マザー・ダーニャ」機会がありましたら、実物の作品を見にいらしてくださいませ。

2024年6月も、東京高円寺「猫の額」さんにて木元慶子さんと二人展を開催します。こちらも楽しい展示になりますので、お楽しみに!

2枚目の画像は、過去作品、この物語の鍵的な存在、寅次郎博士と猫のアルハンゲル。白髪の老紳士、彼は宇宙の星々を駆け巡る、謎の宇宙生命体[橋渡しの民]数々の問題を解決し旅しています。アルハンゲルは、猫の星の吟遊詩人ケイオスの生まれ変わり、寅次郎博士に助けを求め地球まで来た猫です。

では、続きをお楽しみください。

《大肉球曼荼羅 第3章⑥時は来た》

地球では、寅次郎博士と、猫のアルハンゲルがソファーに腰掛け、猫沢さんからのメッセージを熱心に目を通しています。

「アルハンゲル、、音楽家のシャドウ・クロウは知っているかい?」
(、、、はい、彼は父親の部下で私は幼い頃ほんの少しの間、彼から音楽を習っていました)

アルハンゲルは、猫の星でケイオスとして生きていた頃を思い出していました。驚く事に当時の彼は大きなお屋敷で何不自由なく育った御曹司だったのです。

「それは驚いた、君は本当に音楽が好きだったんだね」
(はい!でもクロウ先生の音楽は嫌いでレッスンをサボっては父親に怒られてばかりでしたけどね、、、)

アルハンゲルは、ゲンナリした表情で苦笑いしました。

「そうか、私も虎之助の頃に、シャドウ・クロウに会ったことがあるよ。彼の行いに何度も警告をしたが、全く、のれんに腕押しだったな」

苦笑いする寅次郎博士とアルハンゲルは、お互いの顔を見合わせ

「(恐ろしい猫だった、、、)」

と、同時に発した言葉に驚きました。

「猫沢くんのメッセージには、シャドウ・クロウの音源を操る集団が現れ、星中が大変な事になってしまっていると書いてある。しかも、その猫達が猫沢くんの音源発表会と同じ日にコンサートを開く」

(なんですって?あの音源を操る者達がコンサートを?アレは私が、この手で封じたはず、、、)

アルハンゲルは、目を丸くしました。

「君がカルカナルを崩壊させる前に、後継者らしき猫に意思を引き継がせていたようだ、猫沢君は、その猫の弟子から音源データを受け取ったそうだよ」

(後継者の弟子?!いけない、アレを使ってはいけない、その弟子とは誰なんですか?)

「猫沢君の弟子が後継者の元弟子だったようだ、まことに不思議な巡り合せだよ。アルハンゲル、1つ聞いていいかい? シャドウ・クロウの後継者に心当たりはあるかい?」

寅次郎博士の問いに、アルハンゲルは記憶を辿り始めていると、ぼんやりと浮かんだ猫の顔、レッスンに行くと出迎えてくれた同じ歳位の少年、、

(クロウ先生は何人も使用猫を雇っていてました。その中に彼を心底尊敬している少年がいてレッスンを受けていましたので、もし、この少年が意思を継ぎ生きているならば、かなりの高齢のはずです)

「なるほど、あの音源データさえ生きていれば誰でも使いこなせるモノなのか?かなりの使い手でないと操れないだろうに、、、おそらく君のお父さんの魂も、彼の強力な力に飲み込まれてしまって抜け出せないのかもしれない」

寅次郎博士は、腕を組むと目をつむり考え込みました。

「猫沢くんは、あの波を無効化する計画を立てている、それには、とてつもないエネルギーが必要だと、、、」

(同等以上のエネルギーの波をぶつけるのでしょう、私は、この時を待っていました)

「猫沢くんは[時が来た]と私達を呼んでいる」

寅次郎博士は、スマホを手にすると、どこかに連絡をし始めました。


〈つづく〉

※このブログ小説[大肉球曼荼羅]では、猫の星カンタスカラーナで繰り広げられる創作物語を展開しております。

次回の猫の額さんでの展示は、2024年6月を予定しています。

この作品は、とある音楽家の楽曲をBGMにし、浮かんできたイメージを融合させて制作する、実験的な物語です。


この作品の挿絵のポストカードや原画等、高円寺の猫ギャラリー&猫雑貨[猫の額]さん、茨城県大洗町シーサイドステーション動物雑貨専門店Only-shopでも、購入出来ます(^O^)


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