7月個展会場は、高円寺の猫の額さんです。詳しくは、こちら↓をクリック♪
温暖差が、激しい日々が続きますね。いかがお過ごしでしょうか?物語も、佳境に迫ってきました。
 
個展も7月19日と、日にちが迫っています。体と心を調えながら、当日を迎えたいと思います。
 
画像は、今年の個展のご案内葉書です。猫沢さん達が、可愛い眼差しで、お待ちしております。
 
では、続きをお楽しみください。
 
《第11章④ 謎の地底都市》
 
さて、2016年の猫沢さん達が、4体目イクサフィーゴと、キーパーツを見つけた時のエピソードを、お話ししましょう。
 
千寿氏から預かった神聖幾何学模様の石の珠を持ち、目的地に向かいます。
 
ここは、アジア大陸上空でしょうか…?
 
ニャンタープライズ号は、まるで、龍が、とぐろでも巻いているような、分厚く何層にも重なる雲の中を進んでいきます。
 
時折、稲光が走ります。
 
途中、地球で、手に入れた観測用の方位磁石的な役割をする計器は、エラーを起こし動きませんが、気にも止めることなく、アクア操縦士は、冷静に船を動かします。
 
隣には、小型飛行ロボット猫Σ-8。
彼が、誘導しているのです。
彼のボディは、強化合成クリスタル、やや黒っぽいシルバーのようなメタルカラー、内部に、目的地へ向かうデータをインプットし、正確に進む事が可能です。
 
要約すると、AI搭載の羅針盤です。
 
いつも、おどけて、かわいいマスコット的なロボット猫ですが、彼の役割は、重要なのです。猫沢さんが、単独で地球にやって来た時、迷わずに到着出来たのは、彼のお陰なのです。
 
厚い雲を抜けると、大きなクレーターのような地表が現れました。
 
周りを浮游する、七色の雲
 
ニャンタープライズ号に気づいた雲達は、船を、取り囲み始めました。クルーの猫達にテレパシーが響きます。「お前達は、何者か?」と…
 
「私達は、シリウスのカンタスカラーナから来た猫型ヒューマノイドです。行方不明の仲間の生存を確認しましたので、捜索の許可を願いたい」
 
代表の猫沢さんは、預かった球体と、金属板に不思議な文字が刻まれた情報端末を、宇宙船の格納庫からアームで差し出しました。
 
神聖幾何学の球体は光を放つと、立体的な模様が浮かびます。これは、一体、なんなのか?何を意味しているのか…?
 
それを見た雲達は、包囲を解き「許可する」とでも言うように、クレーターの門が開きました。
 
宇宙船が、すっぽり入るほどの、眩い光の巨大地下トンネル。
 
ニャンタープライズ号は、吸い込まれるように、入っていきました。
 
猫達は、ゴーグルを装着し始めます。異空間移動の際に、視界から入る情報を一部切断し、脳内の一部機能を保護する為の物だそうです。
 
トンネルを抜けると、美しい風景が広がりました。
 
ここは、どこなのでしょうか?
 
「すごい…ここもテラ…?」
 
クルーの最年少の赤猫(あかね)君が、ゴーグルを外し窓に広がる風景に驚きます。
 
「テラですよ。正確にはテラの内側です」
 
「内側…?」
 
「ここの世界は、伝説都市であり、テラの権力者達が血眼になって探し回っている場所です。そしてテラビト世間には、架空の地球空洞説として伝えられている場所、通称、シャンバラ、または、アガルタです」 
 
天窓を見上げると、太陽のような球体が、輝いています。
 
「さぁ、降りましょう。彼等が待っています」
 
猫沢さんは、皆を誘導します。
体を小型化させる必要はないと、そのまま、ハッチから出ていきます。
 
地上とは、まるで違う世界。
 
「猫沢博士、あのコロナのような光はなんですか?」
 
ターラ博士が、頭上を見上げました。
 
「テラのコアでしょうか?千寿先生から聞いていましたが、テラビト達は、この星の内部には、物質的マグマが詰まっていて灼熱の液体が、コアの周りをおおっていると…だが、この周波数帯の世界は…アストロ・ニャー君が描いてくれた地図の通りだ」
 
「おいらの地図が役に立ったんだ♪」
 
アストロ・ニャーが、目を輝かせました。
 
「君のお陰で、あの、ナタトリアを見つけることも出来たんですよ。改めて礼を言います」
 
猫沢さんは、深く頭を下げました。
 
彼は、この船に乗る為の試験の時に、地球の情報を書き上げた資料を提出しました。そのひとつに、周波数帯の地図を描いたのです。
 
「いんや、この地図は、おいらの知識じゃない、教えてくれた猫マスターの、お陰さ♪」
 
彼の恩師と言う、猫マスターとは、一体、何者でしょう?アストロ・ニャーは、昔、ごくごく普通の、どこにでもいる地球猫でした。ある日、飼い主の書斎の本棚から落ちた分厚い本で、頭をぶつけ意識を失い、幽体離脱し、猫マスターに出会ったのだと言う、彼は、一瞬にして、全てを学び、目覚めたのは、動物病院の集中治療室
 
退院した数日後、彼は、自宅を飛び出し、再び、猫マスターの元へ、旅立ってしまった。そして、宇宙を旅する猫となり、カンタスカラーナに辿り着いたのです。
 
地球周波数帯マップ
 
これは、地球人達が感知できない、重なりあう次元の周波数別に描かれたもの、そう、今、これを読んでいる、あなたの、すぐ近くにも、全く別の異なる世界が重なっているのです。
 
地球人達が、見える周波数帯は、ごく限られていて見ることが出来ません。
 
希に、見えすぎてしまう人や、うっかり違う次元を、垣間見てしまう人もいるそうです。まるで、この世界は、ラジオやテレビのチャンネル(周波数)が合わさるように、重なりあって存在しているのです。
 
猫沢さん達は、テレパシーを伝い、導かれると、大きな黄金の建造物に遭遇しました。
 
どことなく、ナタトリアのイメージに似ています。
 
「ここですね。行きましょう」
 
猫達は、吸い込まれていきました。
 
[つづく]
 
 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。
 
物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。
 
そんな楽しい猫の星の世界観第5弾を、昨年の、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)
 
そして、今年も、2019年の7月19日(金)~7月31日(水)、幻想の魚の秘密.第6弾「森羅万象のニャー」を展示決定!お楽しみです。
 
猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)
 
※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)
 
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