おかしな気候が続きますね。サハラに雪が降ると言う情報を聞き、目が点になっています。地球の気候は大変だそうです。
 
画像は、2016年個展に製作された作品と、作者自作の手前味噌です。
 
では、続きをお楽しみ下さい。
 
《第10章③ カミハラ インダストリー》
 
場面は変わり、作者の個人的レポートの時間です。
 
9章の終わりに登場した、橋渡しの民メンバーの最年少の[神原 宙 カミハラ ソラ]について、書くに辺り、本人より、猫沢さんの仲介で、情報公開許可を貰いました。
 
彼女は、生まれた時から[橋渡しの民]の記憶を持ち、任務を遂行している珍しいタイプと言う事と、猫沢さんの言う、カルカナルからの攻撃回避に詳しいのではないか?と、思ったのです。
彼女は、小さな蔵で手作りの味噌や、糀、醤油を作り、販売、最近では、カフェを経営もしていると、なかなかパワフル。一瞬、今時の普通のOLさんかと思う外見からは想像の出来ない人物です。
 
カミハラ インダストリー
代表取締役 です。
 
最近では、味噌作り教室の依頼もあり、全国各地で教えています。
 
彼女の素性、もっと、怪しい事をしてると想像した読者もいるかもしれません。
 
橋渡しの民達は、意外と地味です。
 
寅次郎博士は蕎麦職人
門田さんは画家
翔大は考古学&UFO研究者…
 
至って普通?の人達です。
 
彼等は、カルカナルのカラクリを壊し、様々な力を失った地球人の力を呼び覚まし、次の進化に、いざなうのが任務。
 
大きな看板を掲げ、大々的に任務遂行に関わる活動などをして、目立ちすぎては、たちまち、カルカナルに目を付けられ、抹消されてしまうのです。
 
彼女達の代は、先代達が受けた、カルカナルからの攻撃を学習し、かわしながら遂行し、小さな輪(コミュニティー)を作り、必要としている地球人達が集まり繋がり、静かに、拡がっていくのを見守るのです。
 
驚いた事に、味噌や醤油等の発酵調味料や、納豆等の発酵食品には、ストーンブロック蓄積回避に、大いに役立つと言うのです。作者も早速、地元の味噌作りワークショップを探してみると、偶然、近くのカフェ店主が主催してる事が、分かり、無農薬大豆を使い、5キロの味噌を仕込んだのですが、とても美味しい上に、同じ材料で作ったのに一人一人味が違い。
 
 
作者自身、最初は、発酵食品が、ストーンブロック回避に使えるなんて微塵にも思いませんでした。彼女が言うには、これは、ほんの一部の食材の1例でありヒント、全て万能ではなく、視野を広げて見回し、カルカナルトラップに、気づいて欲しい、そして、個々に追究し答えを導きだして欲しい。と、作者に伝えて来ました。
 
あくまでも自力
 
1つ、注意する事が、あるとすれば、量販店にある、安価な未発酵調味料は、避けた方が良いと言うこと、低価格の裏側を見てみると、フェイク食品である事に気付く、それには、カルカナル由来の化学物質が、大量に使われている事、たとえ、微量であっても蓄積されれば、トラップ発動してしまう。それに気を付けて…と。
 
長い間、カルカナル達は、地球人達からエネルギー(食料)を、徴収する仕組みを、巧妙に造り上げてきました。実際、その技術は素晴らしい成果を上げ、豊かで豊富で安くて美味しい食材を、作り、皆、喜んでいます。
 
手間をかけずに、美味しい食事やスィーツが、安く手に入り、簡単に食べられるのです。技術の進歩で腐りにくい食品の開発も素晴らしいですし、食生活を豊かにしてくれたのです。
 
均等に揃った、綺麗な形の野菜達も、一定収穫できる最新の遺伝子組み換え技術で生まれています。この技術のお陰で、飢えに苦しむ人達を救ったと言う、輝かしい経緯があるのです。
 
とても便利で良い事だと、思っていました。
 
作者とて、その中の一人です。
 
そして、様々な、恩恵を受けているのです。
 
その代償が、カルカナルのエネルギー生産工場の歯車の1つであり部品…?
ヒト科の生物(食料)
 
作者は、そんな筈は…!?
何かの冗談では?漫画みたい!?そんな漫画読んだよ。人間が、本当に出荷されて食べられてしまう恐ろしい内容…
フィクションだよね。有り得ないよね。と、何度も疑いました。
 
カルカナル達は、人間の肉体を食べる事はなく、グロさは感じませんが、生体エネルギーを食べている…痛くも痒くも恐怖感も芽生えないし、気がつかない。感謝さえしてしまう位の手厚い管理されたシステム…?作者自身書いてて、なんとも気味が悪い感覚が、襲います…
 
ですが、今回の意識消失で、大きな疑問が浮かぶようになってきました。
あれから、体力は、瞬く間に落ち込み、気力も続かず、簡単なミスを繰り返す。なんか、おかしいのです。急すぎます…。
 
実際、小麦粉を使った食品を食べると、すぐに胸焼け、倦怠感、逆流性食道炎を発症、4~5日後に目眩と腹痛と下痢を起こすようになった事、改善策として、動物性タンパク質摂取を、増やしたメニューに変更し、数ヵ月、まだ、効果は実感できないまま、迷走をしていました。大好きだった小麦粉料理は、ほとんど食べるのをやめて過ごす実験中です。
 
もし、本当に、小麦粉に、耐性がない体質なら摂取してしまうと、ストーンブロック蓄積リスクが大きくなる…と、真剣に思うようになったのは無理もありません。
 
ただ、猫沢さんが言うには、個体差がバラバラであり一律ではないし一致しない。[作者の場合]と限定し、レポートするように指示されました。
 
そして、猫沢さんは、作者に熱弁しました。
 
「カルカナルが解き放った化学物質達の影響や反応、耐性に個体差がある。問題は、摂取し続けた個体が何事もなく、健康に天寿を全うしたとしても、次の代、また、次の代を重ねた時、未来に生まれる個体に、喜べない変化が現れるリスクも含んでいる事も、頭の隅に置いておいて欲しい。その時、強く耐性の出来た個体が生まれ、新しい進化(突然変異)も起きるだろうが、逆に、影響を受け生き残れない個体も出てくる。それを、承知で、食と言うものが、どう言う機能を持っているか、思い出して欲しい。私が、危惧しているのは、テラビト達同士が、狭く偏った思考を植え付けられ、争いを起こし、排除し合い、自身をコントロール出来なくなっていく現象が起きる事だ。ストーンブロックは、最悪、脳に進入してしまうと、自覚のないまま、脳の萎縮や、脳細胞破壊の影響で、言動や思考に支障をきたしてしまう恐れがある。ここまで来てしまうと、カルカナルにとって、最上級のグルメエネルギーに昇格してしまう…彼等がパワーアップしてしまい、猫の星は、窮地に追い込まれてしまう事を、気にかけていただけると助かる。宇宙は繋がっているのだ…あと、自身の血潮に自信を持ち、大切にして欲しい…そして、思い出して欲しい…」
 
猫沢さんは、普段の茶化したような態度ではなく、目を潤ませ、真剣だったのが印象的でした…。
 
一瞬、猫の星の事が、頭をよぎりました。
 
私達地球人が、壊れていってしまったら…猫達はどうなるの…?と…
 
それに関しての、猫沢さんは、後ろを向いたまま、
 
「心配ない」
 
それだけでした。
 
作者が、ストーンブロック回避に真剣に取り組もうと決意した時、彼等の接し方に変化が現れたのも、この頃です。
 
そして、それを阻止するような、出来事が、作者の周りで起き、何故か、真剣に、食について考える時間を奪われたのです。仕事場で精神的に参ってしまうような案件が、押し寄せた上に、応募した公募展も落ちる。
 
なんとも微妙な、2016年。
 
そして、猫沢さん達は、最後のイクサフィーゴを探し当てる事が出来るのか…?
 
物語は、続きます。
 
[つづく]
 
 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。
 
物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。
 
そんな楽しい猫の星の世界観第5弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)
 
2019年の7月、幻想の魚の秘密.第6弾を展示決定!お楽しみです。
 
猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)
 
※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)
 
(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)   
 
こちらで、作品の委託販売させていただいています。興味ある方は、ここをクリック↓↓