年が明けて、母のなかなか治らない口内炎を検査しに大学病院へ。

生理検査の結果をのんきに待合室で冗談をかわしながら待っていた。
ずいぶん待った後に、組織を取ってくれた先生とは違う年上の先生が診察室に入って来た…。

急に重苦しい空気になって胸がざわついた。
いやなかんじがする…

口腔がんだった。

ショックというだけでなくて恐怖とか不安とか複雑な感情があふれてきて涙が出そうになる。
でもここで泣いたら母をささえていられなくなる気がした。
こらえろ、私。
しっかりしろ、ゆらぐな。

この先の詳しい検査の話、治療の話を聞いた。

いまのところ転移は見られない。
手術と放射線、どちらか適切なほうの治療を選びましょう、との話。

大丈夫、大丈夫。自分に言い聞かせる。

少し入院して時間がかかるけど、ちゃんと治るよ。

母は涙ぐんでいたけど、まだうまく消化できないかんじ。

そうだよね。私が飲み込むから、そのままで大丈夫。
不安も苦しみもきっと大丈夫。
目の前が暗くなるのを必死で振り払うように紛らわせた。