今週末、大ホールで「笑劇一座」公演やりますよ!3/2ぜひいらしてください。
ところで2月22日、23日に京都芸術センターで開催された「dance 4 all 2013 コミュニティダンスフェスティバル」に参加してきました。今日はその内容を報告します。
コミュニティダンスというのは耳慣れない言葉だと思いますが、札幌市教育文化会館では4年前から「ファシリテーター(ワークショップリーダー)養成」の事業を通年で行っています。コミュニティダンスとはダンスの経験のない市民が、気軽にダンスに参加し、みんなでカラダを動かすことや、ダンスの魅力を共有できるダンス、と私は解釈しています。まだ現在進行中のジャンルで、コンテンポラリーダンスの一種であるとも言えるのかもしれませんし、いいや日本にも「盆踊り」というものがありあれがコミュニティダンスの理想型ではないか、というひともいます。
で今回のフェスティバルは京都の作品(黒沢美香)、滋賀でつくられたゲストアーティスト作品(北村成美)をメインに北九州、福岡、静岡、東京、そして札幌のコミュニティダンスグループが一同に会し作品を上演しました。さらに日本初!コミュニティダンスドキュメンタリー映画「ハトダンス大作戦」(北村成美)フォーラムが同時におこなわれました。まさに「コミュニティダンスとは何なのか」探しに最適であったとおもいます。
今回は教文コミュニティダンス作品「あしあと」のサポートをメインに参加したのでとてもすべては回れなかったのですが、実に内容の濃い素晴らしい2日間でした。それは制作協力のJCDN
のスタッフのみなさまのご尽力もさることながら「京都芸術センター」の施設の底力とスタッフ力が炸裂していたように思います。本当に素晴らしい施設です。
京都芸術センターは京都市における芸術の総合的な振興、都市文化の創造拠点となることを目指して、2000年4月に開設された総合芸術施設です。
具体的には展覧会の開催は勿論、茶会、伝統芸能、音楽、演劇などの舞台公演や様々なワークショップといった多彩なイベントを開催。その他、芸術家・芸術関係者の発掘・育成や伝統芸能の継承を目指した先駆的事業を行っています。
また、若手アーティストの活動支援として、市民との交流を条件にした制作・練習の場の提供や、国内外のアーティストの支援を行う「アーティスト・イン・レジデンスプログラム」を実施しています。
京都の芸術・文化情報を提供するため、インフォメーション・情報コーナー・図書室・談話室も設けられています。
建物は昭和6年築の元明倫小学校を改修したもの。大広間や教室、廊下など、学校の雰囲気が随所に生かされています。
私も10年以上前に京都を拠点に活躍している劇団、MONOの稽古場に訪れて以来何度となく交流の機会を取ってきました。教文では4年前から京都の中堅能楽師、狂言師が中心となり活躍する京都創生座のみなさまによる公演を何度かおこない、今年も6月に開催します。そうした中で今回はじめて京都芸術センターで公演をおこなうことで、あらためてセンターの魅力に触れることが出来ました。まず施設は非常に趣のある1930年代風です。ウイリアムモリスの壁紙、アールデコのガラス細工、部屋の照明も華美ではありませんが大変洗練されています。大広間はおもむきある座敷ですし講堂はダンスホールのようです。
そしてスタッフの対応がすばらしく「責任感を持ち、ことをあたる」が共有されています。「おれインターンだから。。」という投げやりさはありません。みんな志が高いのです。ふだんの教文の劇場受付など間に合わせのため、本意ではない方にもお手伝いいただくこととなり、場合によっては「手伝いです。おわり。公演観ます」という対応となってしまう(仕方のないことではあります)のですが、京都芸術センターにはそのようなひと皆無でした。
そういった「京都人間力」に支えられた今回のコミュニティダンスフェスというのは、私たちの作品はどうかは解らないのですが、上演作品をより磨きをかけ提示していただけたように思います。来場者も山海塾の岩下徹さんはじめ一流のダンサー/アーティスト、乗越たかおさんはじめとしたダンス評論家、海外のダンス関係者、大学関係者、劇場関係者などそうそうたる方々にご覧いただくことが出来ました。なお「あしあと」3公演ともありがたいことにほぼ満席でした。
「あしあと」という作品は「札幌の日常からインスパアされた作品」ということで雪、冬、スキー、雪だるま、という素材をセンスよくまとめたポップな作品です。これは今度3/20.21におこなわれる教文の事業「ダンスシンポジウム」でも再演しますから是非ご覧ください。オモシロいですよ。
とくに印象に残った作品が東京の路上生活者のグループ「ソケリッサ」、北九州で活躍する「おやじflavors」北村成美プロデュース「道の楽団*ホトリの別荘」でした。ソケリッサは、中年から高齢男性の3人が強烈な存在感を放ちながら「刑務所」「同性愛」を喚起させるイメージをちりばめた、内省的な作品でした。フェス全体が女性、子どもが舞台で楽しげに踊ること=コミュニティダンスのイメージであったのに対し、「表現することの重々しい絶望的な希望」みたいなイメージを描いたソケリッサはコミュニティダンスの持つ多様性を表していたように思います。
おやじflavorsはダンサー伊藤キムさん監修によるコンテンポラリー作品でした。おそらくいつもは80年代の流行歌に合わせたエンターテインメントで観客を魅了し、私もそれを期待していたのですが舞台ではそれぞれの出演者の日常。。。仕事や家族との対話のようなものが描かれ、とがった禁欲的な作品で「心地よい裏切」を感じました。おそらく彼らは「ダンスを楽しむ市民」からもう一段上の「ダンサー」としての高見から作品を描こうとしていたのだと思います。それはとても勇気のあることですし、ソケリッサとはまた違う形で今回のフェスの多様性を表現していました。
「北村成美プロデュース」は、コミュニティダンスの王道といった作品で、生のブラスバンド付き、幼児から高齢者までが、北村リーダーに合わせ楽しげにダンスしていたのが印象的でした。北村さんの親しみやすい個性は会場全員の人々を魅了していました。ラストは校庭に出て出演者と観客が混ざり合ってダンスをおこなう演出が取られ、ある意味今回のフェスのフィナーレといえる風景が現出していました。それは日常を変えることのできるダンスの魔法の力のようでした。また大げさかもしれませんがそこには生きていくことの、人間の永遠の問いについてのひとつのこたえが提示されていたようにも思います。
3月20日から二日間開催するダンスシンポジウム「ダンスとライフの間(あいだ)」では今回のフェスティバルプロデューサーであり京都芸術センタースタッフの川崎陽子氏を招き、「ダンス4オール」のレクチャー、ダンサー砂連尾理さんのワークショップとともに教文コミュニティダンス部のフェス参加作品「あしあと」の上演もします。是非参加いただきみんなで「ダンスの持つ魔法」について考えていければと思います。
あなたにとって「ダンス」とはいったい何でしょうか?
ダンスになにが可能でしょう?
劇場はダンスとどうかかわっていくのが望ましいのでしょうか?
芸術創造拠点と自治体文化政策―京都芸術センターの試み (文化とまちづくり叢書)/水曜社

¥2,940
Amazon.co.jp
ところで2月22日、23日に京都芸術センターで開催された「dance 4 all 2013 コミュニティダンスフェスティバル」に参加してきました。今日はその内容を報告します。
コミュニティダンスというのは耳慣れない言葉だと思いますが、札幌市教育文化会館では4年前から「ファシリテーター(ワークショップリーダー)養成」の事業を通年で行っています。コミュニティダンスとはダンスの経験のない市民が、気軽にダンスに参加し、みんなでカラダを動かすことや、ダンスの魅力を共有できるダンス、と私は解釈しています。まだ現在進行中のジャンルで、コンテンポラリーダンスの一種であるとも言えるのかもしれませんし、いいや日本にも「盆踊り」というものがありあれがコミュニティダンスの理想型ではないか、というひともいます。
で今回のフェスティバルは京都の作品(黒沢美香)、滋賀でつくられたゲストアーティスト作品(北村成美)をメインに北九州、福岡、静岡、東京、そして札幌のコミュニティダンスグループが一同に会し作品を上演しました。さらに日本初!コミュニティダンスドキュメンタリー映画「ハトダンス大作戦」(北村成美)フォーラムが同時におこなわれました。まさに「コミュニティダンスとは何なのか」探しに最適であったとおもいます。
今回は教文コミュニティダンス作品「あしあと」のサポートをメインに参加したのでとてもすべては回れなかったのですが、実に内容の濃い素晴らしい2日間でした。それは制作協力のJCDN
のスタッフのみなさまのご尽力もさることながら「京都芸術センター」の施設の底力とスタッフ力が炸裂していたように思います。本当に素晴らしい施設です。
京都芸術センターは京都市における芸術の総合的な振興、都市文化の創造拠点となることを目指して、2000年4月に開設された総合芸術施設です。
具体的には展覧会の開催は勿論、茶会、伝統芸能、音楽、演劇などの舞台公演や様々なワークショップといった多彩なイベントを開催。その他、芸術家・芸術関係者の発掘・育成や伝統芸能の継承を目指した先駆的事業を行っています。
また、若手アーティストの活動支援として、市民との交流を条件にした制作・練習の場の提供や、国内外のアーティストの支援を行う「アーティスト・イン・レジデンスプログラム」を実施しています。
京都の芸術・文化情報を提供するため、インフォメーション・情報コーナー・図書室・談話室も設けられています。
建物は昭和6年築の元明倫小学校を改修したもの。大広間や教室、廊下など、学校の雰囲気が随所に生かされています。
私も10年以上前に京都を拠点に活躍している劇団、MONOの稽古場に訪れて以来何度となく交流の機会を取ってきました。教文では4年前から京都の中堅能楽師、狂言師が中心となり活躍する京都創生座のみなさまによる公演を何度かおこない、今年も6月に開催します。そうした中で今回はじめて京都芸術センターで公演をおこなうことで、あらためてセンターの魅力に触れることが出来ました。まず施設は非常に趣のある1930年代風です。ウイリアムモリスの壁紙、アールデコのガラス細工、部屋の照明も華美ではありませんが大変洗練されています。大広間はおもむきある座敷ですし講堂はダンスホールのようです。
そしてスタッフの対応がすばらしく「責任感を持ち、ことをあたる」が共有されています。「おれインターンだから。。」という投げやりさはありません。みんな志が高いのです。ふだんの教文の劇場受付など間に合わせのため、本意ではない方にもお手伝いいただくこととなり、場合によっては「手伝いです。おわり。公演観ます」という対応となってしまう(仕方のないことではあります)のですが、京都芸術センターにはそのようなひと皆無でした。
そういった「京都人間力」に支えられた今回のコミュニティダンスフェスというのは、私たちの作品はどうかは解らないのですが、上演作品をより磨きをかけ提示していただけたように思います。来場者も山海塾の岩下徹さんはじめ一流のダンサー/アーティスト、乗越たかおさんはじめとしたダンス評論家、海外のダンス関係者、大学関係者、劇場関係者などそうそうたる方々にご覧いただくことが出来ました。なお「あしあと」3公演ともありがたいことにほぼ満席でした。
「あしあと」という作品は「札幌の日常からインスパアされた作品」ということで雪、冬、スキー、雪だるま、という素材をセンスよくまとめたポップな作品です。これは今度3/20.21におこなわれる教文の事業「ダンスシンポジウム」でも再演しますから是非ご覧ください。オモシロいですよ。
とくに印象に残った作品が東京の路上生活者のグループ「ソケリッサ」、北九州で活躍する「おやじflavors」北村成美プロデュース「道の楽団*ホトリの別荘」でした。ソケリッサは、中年から高齢男性の3人が強烈な存在感を放ちながら「刑務所」「同性愛」を喚起させるイメージをちりばめた、内省的な作品でした。フェス全体が女性、子どもが舞台で楽しげに踊ること=コミュニティダンスのイメージであったのに対し、「表現することの重々しい絶望的な希望」みたいなイメージを描いたソケリッサはコミュニティダンスの持つ多様性を表していたように思います。
おやじflavorsはダンサー伊藤キムさん監修によるコンテンポラリー作品でした。おそらくいつもは80年代の流行歌に合わせたエンターテインメントで観客を魅了し、私もそれを期待していたのですが舞台ではそれぞれの出演者の日常。。。仕事や家族との対話のようなものが描かれ、とがった禁欲的な作品で「心地よい裏切」を感じました。おそらく彼らは「ダンスを楽しむ市民」からもう一段上の「ダンサー」としての高見から作品を描こうとしていたのだと思います。それはとても勇気のあることですし、ソケリッサとはまた違う形で今回のフェスの多様性を表現していました。
「北村成美プロデュース」は、コミュニティダンスの王道といった作品で、生のブラスバンド付き、幼児から高齢者までが、北村リーダーに合わせ楽しげにダンスしていたのが印象的でした。北村さんの親しみやすい個性は会場全員の人々を魅了していました。ラストは校庭に出て出演者と観客が混ざり合ってダンスをおこなう演出が取られ、ある意味今回のフェスのフィナーレといえる風景が現出していました。それは日常を変えることのできるダンスの魔法の力のようでした。また大げさかもしれませんがそこには生きていくことの、人間の永遠の問いについてのひとつのこたえが提示されていたようにも思います。
3月20日から二日間開催するダンスシンポジウム「ダンスとライフの間(あいだ)」では今回のフェスティバルプロデューサーであり京都芸術センタースタッフの川崎陽子氏を招き、「ダンス4オール」のレクチャー、ダンサー砂連尾理さんのワークショップとともに教文コミュニティダンス部のフェス参加作品「あしあと」の上演もします。是非参加いただきみんなで「ダンスの持つ魔法」について考えていければと思います。
あなたにとって「ダンス」とはいったい何でしょうか?
ダンスになにが可能でしょう?
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