8月6日にAbsolute Blue(池袋のライブハウス)で行われた、JINO's School of Music「音楽ビジネスクラス」のオープンキャンパスへ行ってきました♪
TALK SESSION with ギター科講師&JINO
https://ameblo.jp/jino-music-school/entry-12497656919.html
> 講師:近藤隆久(ベースマガジンプロデューサー)
> ゲスト:日野JINO賢二、原ゆうま
この企画というかイベントというか授業に気づけたのは、近藤さんのツイートを見たおかげです。
https://twitter.com/konsun/status/1158340626573697027
“ベーシストではないただのベース好き”でおなじみの私は、ベースマガジンというベースの専門誌も愛読しています。
夫(ベーシスト)が買ってたのを読んだのが最初だったかな。
最近は自ら買ってます。
好きになったジャンルの専門誌を読むのは、幼少期からのスタイル。
プロレス時代(20代)は週プロと週ゴンを愛読し、ミュージカル時代(高校生)はラアルプをバックナンバーまで集め、清原さん時代(中学生)は週べ、インテリア時代(小学生)は私の個室と素敵な部…
話をベースマガジンに戻して。
今年の春ぐらいだったと思うのですが、ベーマガの広告で目にしたのがJINO's School of Music(日野JINO賢二音楽スクール)。
校長はベーシストのJINOさんです。
JINOさんの奏法解説記事と一緒にスクールの広告も載ってたような。
そのJINOさんを初めて見たのは、ベースの試奏動画。
だいぶ前なので記憶がアレですが。
ハマオカモトさんと二人で出演されてたんですけど、それがすご~く面白かったんですよ。
プレイがカッコ良すぎて音色の違いに集中できない()という、試奏動画での初体験。
JINOさんはちゃんと音色の違いとかを説明しようとなさってるんですけどね。
それが伝わるからちゃんと聴こうと思うんですけど、やっぱりメチャメチャ上手くて笑いそうになったのと同じタイミングでハマオカモトさんが吹き出す…っていう。
そのミスキャストっぷりというか、役割に徹するより愛とか好奇心が先にあふれ出るみたいな感じが良くてですね。
…検索したらありました。
後半とかセッションしてますね。
歌ってるし。
前に見た時は通して見たかな…どうだったかな。
そして近藤さんが進行だったんですね。
楽しい~♪
試奏動画なのにエンターテインメントにもなってるというのがJINOさんって感じ。
この、役にも立つけどエンターテインメントにもなっているという良さは、今回のトークセッションでも感じられました。
それは、次のレポ部分で書いていきたいと思います。
そうです。
まだ導入部分なんですね。
とりあえずここでは、近藤さんがベースマガジンのえらい人で、JINOさんがハッピー感あるベーシストで、原ゆうまさんがギタリストだということが伝わればOK。
トークセッションは15時からで、私が会場に到着したのは14時45分頃。
ステージには近藤さんと原さんがいて、サウンドチェックをしつつ雑談という感じ。
この時に感じた近藤さんが作る空気みたいなのがとても心地良くて、さすがだなぁと。
原さんに「ぼくベースマガジンやってるのにギターも好きなんです~」みたいに言いながらギターのメーカーを訊いてギター談義になったり。
私がレコーダーを取り出したら「あ…このMDケース…ぼくと一緒でびっくりしました~」と話しかけてくださって、MD(笑)の話題で他のお客さんと会話が広がったり。
なんていうか、オーラの消し具合がすごかったです。
近藤さんにお会いしたの初めてだからオーラ出てるのも見たことないんですけど、ぜったい熱くて鋭くて知識量とかトンデモナイはずなのに…この普通の人っぽさ!と。
スカウター(ドラゴンボール用語)つけて見ても、気をコントロールして戦闘能力が表示されない系というか。
こうしてトーク相手とか生徒がリラックスして話せる雰囲気を作っていらっしゃるんだろうなぁ…と勝手に感じてました。
JINOさんが到着して、音楽ビジネスクラスのトークセッションがスタート。
まずは在米中のセッション体験を中心に。
原さんは日本で音楽理論や基礎を学んだ後、アメリカの音楽をやるなら本場で文化ごと感じたいということで渡米。
学生をしているだけではお金が出ていくだけ。
少しでも長くアメリカにいるため、演奏でお金がもらえるように頑張ったと。
アメリカで日本人学生が演奏して稼げるようになるまでのお話がすっごく良かった!
週1でライブハウスへ行き、お気に入りのギタリストを一番前でガン見しているうちに「ちょっと最後の1曲弾いてみる?」と声をかけられ。
毎週通って録音した音源も聴いてるから、曲のキメとかアレンジも覚えていて「もちろん!」と。
それをバッチリ合わせて弾いたら「おぉっヤルじゃん!」みたいに、バンドメンバーの原さんを見る目が変わり。
そうして最後の1曲を弾くのがお約束みたいになり、トラで全ステージ弾くこともあり、そのうちレギュラーメンバーになり。
そのバンドで他のライブハウスでも演奏したり、自分のバンドを組んだりして稼いでいたという。
いや~、原さんのトークの熱量とか前のめり感にグッときました。
恐らく5~6年前のエピソードだと思うんですが、つい先月のことみたいに話されるんですね。
特に「キメとか覚えて弾いたらバンドメンバーの原さんを見る目が変わった」…というあたりなんか、ものすごくキラッキラしてて得意げで、聞いてる私も興奮するみたいな。
JINOさんも、最初は深夜の時間帯に弾いてみるかと声をかけられ、だんだん早い時間に演奏できるようになったそうで。
セットリストもなくてアウトロで次の曲を言われてカウントが始まったり、曲のキメや尺や転調もボーカルが出す合図に対応したり、そうやって与えられた機会にちゃんと応えることを続けていったという。
下積みというよりチャレンジというか、列に並ぶよりつかみ取るみたいな体験談って、聞いててワクワクしてきますね。
どれぐらいワクワクしたかって、今回は録音とメモ帳のダブルで記録しようと用意してたんですが、途中までメモ取ってなかったぐらい。(笑)
それぐらい聞き入っちゃいました。
録音を聴きながらレポを書くと、文字起こしみたいになっちゃいがちなんですよ。
だからメモと記憶だけで濃く残ってる部分を書いて、録音はレポの下書きが終わってから聴くようにしてるんですけどね。
ま…まぁこれもリアルな感想ですよね。
JINOさんと原さんのお話で、メモ取れないぐらいワクワクさせられた!っていうのも。
というわけで話の順序は自信ないですが、JINOさんと原さんが感じた仕事として演奏することの日米の違い。
日本は、ツアー期間に対してリハの回数が少ない。
でも音源や譜面もちゃんと送られてくるし、各自がきちんと予習してくるからリハで演奏が完成する。
バンマスがリハでバンドを仕上げて、それをツアー中ずっとキープする感じ。
アメリカはツアー中でもどんどん演奏が変わっていく。
誰かが「これやってみない?」と提案して、面白かったらやってみる。
でも、どっちが正解とかじゃない。
変えるのはリスクも伴うから。
アメリカではオーディションでバンドを決めるから機会は均等だけど、良くなければクビになる。
…という感じで話してくださったんですが、安易にアメリカ賛美に着地しないところが良かったです。
日本のきっちりしたサポート体制もいいし、アメリカのアーティスティックな雰囲気もいいし。
近藤さんは基本的にお二人のトークを気配を消しながら聴いていて、時間とか話の流れを見ながら相づちを打ったり話題提供したり質問をする感じ。
ちょっとお二人がクールダウンしたなぁと思ったら「若い子から『ジャズのセッションにエレベ持って行ったらコンバスじゃないことにイヤミ言われて』って相談を受けたんですけど」って着火()したり。
それが絶妙なタイミングだったりトーンで、さすがだなぁと思いました。
一問一答とかインタビューって感じじゃなくて、近藤さんの質問や振りでお二人の話がグ~っと進んでいく、まさにトークセッションでした。
特に感動したのは、トークにダイナミクスを感じたやりとり。
音楽を宅録できる敷居が下がってきたという話から、近藤さんが「亀田さんと雑談してた時『つい波形に合わせたくなるんだよね』と仰ってて。そういう衝動からどうやって逃げてます?」と質問して。
JINOさんが「まずシンプルなドラムを打ち込んで、キーボードでコードを入れて、ベースを弾いて、それに合わせてバスドラを入れて…」って作業工程を話し始めたんですね。
あれ?ちょっと質問に対する内容からズレてるな~と思いつつ、お話自体が面白いから聞き入ってて。
途中で原さんが「僕も録音を重ねていく中でカッコイイのが見えてくるので、合ってなくてもカッコ良ければいいんですよ」と軌道修正する気遣いも感じつつ。
そしたらJINOさんが「ドラムのシンバルは走ってるからグルーブするんだよね。合わせようとするアシスタントには合わせないでって言うぐらい。だからクリックに合ってない方がいいの」と、質問の主旨にグイーンと戻って。
さらには原さんが「波形に合わせるなら人間がやらなくていいじゃないですか。完璧じゃないからカッコいいことはたくさんある」と。
しかも完璧を否定するだけじゃなく「でも例えば教則本の添付音源だったらそこはキッチリ合わせて弾く意味が出てくる」って、メチャメチャきれいに着地したんですよ。
そして近藤さんが「正解があるんじゃなくて、伝えたいものによってそれぞれゴールが違う」とまとめて。
トークのうねりにダイナミクスを感じて感動~!
きっとJINOさんは着地点とか話の構成とか考えずに、質問から受けたフィーリングを自分なりの表現で返しているだけだと思います。
ここだけじゃなくて、他にも雑談っぽくなったと思いきや最後には主旨に合ったイイ話になってたり。
その型にはまらない受け答えが、聞いてる側の楽しさにつながってるんでしょうね。
原さんも熱いところは熱いのにJINOさんとのバランスの取り方が上手くて、フロントもできるしバッキングにも回れる…みたいなライブ感を味わえました。
そしてその全てを舞台監督のように見守って誘導する近藤さん。
いやぁ~面白かったです。
そうそう、そうそう、個人的にメチャメチャ面白かったところを聞いてください。
どうせベースの話だろうと予想はつくと思うのですが、その通りです。
この辺りで原さんが「ライブでは譜面台をズラーっと並べて正確さを追求するより、スリリングだったりエキサイティングなところを見せたい」と言って。
そしたらその流れからJINOさんが「オレは譜面台を倒して(地面と平行)なるべく下げてるよ。若い子に『右手が見たかったのに見えなかったです』って言われて、お金もらってるのにゴメンなさい!と思ったから、できるだけ指が見えるようにしてるよ」
…と!
良かった…手元が見たいのは変じゃなかった!(ベーシストではないただのベース好きが手元を見たいのも変じゃないかどうかはアレだけど)
手元を見る楽しみ方もあっていいんだ~♪
ベーシストのみなさ~ん!
「俺の手元なんて誰も見ないし」なんて謙遜せずに、どんどん見せてくださ~い!
ちなみに、原さんは楽譜の後ろに黒い板を置いて、客席から白い紙が見えないようにしているそうで。
「エキサイティングなところを見せたい」というホットな方向と、そういう細やかな気遣いの両方あるのがイイですね。
あぁ…まっだまだ書きたいこと山ほどあるんですよ。
・YouTubeやインスタライブのおかげで情報のタイムラグがないから、若い子がレベルアップしてる。
・大事なのは、イヤにならないで楽しみ続けられること。
・自分が選んだ道で、どれだけ自分らしくアウトプットできるか。
・何でもできる人になりたいのか、個性を求められる人になりたいのか。
・テクニックは大前提もしくは二の次だから、ハートや伝えたい気持ちが大事。
・サポートをしたいのか、自分の音楽を追求したいのか、両方なのか。
・すごく活躍してる人でも、セッションに参加して失敗してがんばって認められて…と入り口は同じ。
などなど…。
それこそ、録音したのを文字起こししたいぐらいに。
でも、そうじゃなくてぜひオープンキャンパスやライブに足を運んでほしいなぁと思うのです。
この「授業なのにワクワクする」という感覚をぜひ感じてほしい…!
最後の質問コーナーで(誰も質問しなかったので)私が「質問じゃないんですけど」って前置きして感想を伝えたんです。
私がスクールに通ってたころは「見るは天国やるは地獄」って感じで、プロの厳しさを伝えるだけの授業がメインでした。
でも、今日のトークセッションでは音楽を仕事にすることを話しているのにワクワクさせられて、ぜひこれから音楽を学ぶ若い人に聴いて欲しいと思いました。
…というような。
近藤さんがガッと受け止めて「一番好きなことを仕事にしちゃダメってよく言われますよね」とお二人に振ってくださって。
なのに、(私が喋ったのは20秒ぐらいだったんですが)JINOさんが飽きて(笑)近藤さんの靴のメーカーを訊いてたのが面白かったです。
自由さがJINOさんって感じ…!
そういえば、トークセッション開始前にマイクの返しとかメチャメチャ気にして調整してたのに、けっこうマイク持たずに話してたのも天然みあって面白かったです。(にこにこ)
原さんが「僕も、始めたばかりの人なら『本当に好きなら仕事にしないほうがずっと愛せる』って言いますよ。仕事ってサービスを提供してお金をもらうことだから、納得いかないこともやらなきゃいけないわけだし」と。
JINOさんが「好きな人とやっていれば、全部勉強で全部楽しくなる」と。
そして近藤さんが「好きだという気持ちがあるからこそ、何かあった時にどう良くしていくかとポジティブな方向で考えて工夫できるんですね」とまとめてくださり。
ただ感想を直接伝えたかっただけなのに、それに対してトークしてくださってありがとうございました。
最後に。
トークセッションが終わった後、スクール代表の星川さんから聞いた学校の成り立ちを。
(ここは録音していないのでニュアンスを受け取ってもらえれば)
まず学校ありきじゃなくて、「この子たちに合う学校を作りたい」という気持ちから始まったそうです。
おぉ…納得。
最初に育てたい対象がいたんですね。
だからこそ生徒たちが必要なもの(テクニック・情報・体験)をベストなタイミングで伝える内容になってるんですね。
星川さんとの会話で、トークセッションから感じたワクワク感の理由が分かったように思いました。
そんなJINO's School of Music(日野"JINO"賢二音楽スクール)では、生徒募集中~♪
※画像は現時点(2019年8月7日)の内容なのでリンク先にてご確認ください
体験・説明会がライブとかセッションというのもイイですねぇ。
今回のオープンキャンパスもそうですが、ぜひ参加してほしいと思いました。
授業の様子はアメブロで更新されていて、雰囲気やコンセプトが伝わりますよ~。
ここからちょっと個人的な感想になりますので、レポを読みに来た人はここまで↑でOKと前置きして。
…もう7000字超えてますし(照れ)
私は高校生でミュージカルと出会って、歌を仕事にしたいと思うようになりました。
高校3年の時、放課後や休日に通えるミュージカル学校で1年間ダンスと声楽を学び…さてどうしようと。
住んでた大阪や東京にもミュージカル学校はあるけど、また「授業を受ける」のは違う。
留学も視野に入れて調べると、ニューヨークだったら人前でパフォーマンスをするタイプのレッスンをレベルに合わせて受けられると分かり、(2年大阪で働いて貯めて)1997年から2年間そういう感じで学びました。
レッスンを受けるにもオーディションがあったり、早く行かないと歌う順番が取れなかったり、50人ぐらいに囲まれて歌って批評を聞くとか、普通に英語はできる前提だとか、スリリングで面白い留学期間でした。
今回のオープンキャンパスを体験して、終わってから代表の星川さんと話して、イイ時代になったなぁと。
きっちり授業を受けられる学校もあるし、体感型というか現場に近いレッスンもある。
まだよく分からないからとりあえず全体的に教えて欲しいって段階の人は学校っぽいところを選べるし、音楽で食べていきたいから現場感を知りたいって人はより深いレッスンを受ければいいし。
日本になければ海外の学校もあるし。
何より、それをネットでサクッと調べることができる。
私が調べた頃って1995年ですから、東京へ行って外務省の邦人保護課で各地の危険度を相談したり、学校にもエアメールで問い合わせたり、ビザの取り方も本で調べたり、めっちゃ大変でした。
一方で、ネット検索だと選びづらいこともあるのかなぁと。
大手の学校はウェブ作成を外注するからサイトを見ても違いが分からなかったり、小さいスクールだと広報に費用が使えないから告知できなかったりSEO対策を知らなかったり(古かったり)。
今回のトークセッションで、「調べた情報はすぐ見つかるけど、それしか見なくなる」という情報化のデメリットてきな話にもなりましたし。
音楽作成ツールが便利になって簡単にできるようになったけど、みんな同じになる…とか。
レポでは音楽の話として書きましたが、情報もそうだなぁって。
情報の差別化というとアレですけど、やっぱり愛とか情熱とか伝えたいものが原動力であり魅力で、それを伝えるための技術(告知力や文章力など)も必要。
ライターとしても勉強になりましたし、刺激を受けましたし、楽しかったです。
いつか…というボンヤリしたリクエストも書いちゃおうかな。
「音楽ビジネス」という主旨から外れてはいないテーマだと思うんですが、女性が(結婚出産)育児と音楽活動を両立させることについてとか。
だいたい男性も女性も、10代で技術を学び磨き経験を積み、20代でそれを仕事にして人脈を増やしていくと思うんです。
でも女性は(私もですが)それを30代で手放すことが多いように感じていて。
夫婦協力してとか、実家に頼ってとか、夜でも預けられる託児所とか、子供が病気になってもトラを頼んでとか、考えても実際にやってもハードルが高いんですよねぇ。
私は方向転換して在宅でもできるライターになって、歌の方は去年14年ぶりに復帰した感じです。
スポーツの話ですが、ヤワラちゃんですら「ママでも金」だけは無理だったり。
女優の安藤サクラさんがアカデミー賞のスピーチで「仕事と育児をどう両立したらいいか正直全く分かりません」って涙したり。
そういうことを十代の頃から男性も一緒に知ることができる授業があったらいいなぁなんて思ったり。
近藤さん、JINOさん、原さん、代表の星川さん、あの場にいて一緒に楽しんだ皆さん、ありがとうございました。
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ここまでお読み頂いてありがとうございました。
これからもレポを書いていけたらいいなぁと思っています。
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