~赤い糸~② | Um sentimento triste

Um sentimento triste

空を眺めるのが好き




息を切らし、走って行った待ち合わせ場所に彼と彼の友人がいた



ずーーーっと夢にまで見た彼が私のファインダーに収まっていた



行きつけのお店に二人を案内し、それぞれにオーダーした



彼はお酒をほとんど飲まないけれど、その日は珍しく飲んでいて



三年間のブランクを埋める如く、私はアルコールの力を借りて話した



彼は、仕事がかわり、新しい名刺を彼はぶっきらぼうに出した…



お互い成長し、あの頃の想い出を話した…



会話はなかったけれど、たくさんの共通の想い出が二人の話を盛り上げた



彼はしきりに『連絡せずにすみません、よくしていただいたのに…』って



それから彼の友人がカラオケに行こうと



私は何年かぶりだった…彼は二回目だと…



友人はカラオケの好きな方で、歌も上手く、盛り上げまくってくれて、恥ずかしがりやの二人を助けてくれた



私は彼に歌をすすめたけれど、全く歌わないとのこと


だけど『赤い糸』が好きだと、だから歌って欲しいと


私も友人もサビしかわからなくて…かわりに友人が『時の足音』を歌った



長い針が、〇〇で短い針がMayaでって『同じ時間を刻みながら何度もすれ違い、また出会い…』って説明しながら



カラオケBoxのその部屋は変な作りで、三人真横に並んでいた


彼、私、友人と



時折彼を見るとずーーーっと前だけ見て、こちらは向かない…



話し掛けても、前を見て話し、私は時々見るだけしかできなかった