息を切らし、走って行った待ち合わせ場所に彼と彼の友人がいた
ずーーーっと夢にまで見た彼が私のファインダーに収まっていた
行きつけのお店に二人を案内し、それぞれにオーダーした
彼はお酒をほとんど飲まないけれど、その日は珍しく飲んでいて
三年間のブランクを埋める如く、私はアルコールの力を借りて話した
彼は、仕事がかわり、新しい名刺を彼はぶっきらぼうに出した…
お互い成長し、あの頃の想い出を話した…
会話はなかったけれど、たくさんの共通の想い出が二人の話を盛り上げた
彼はしきりに『連絡せずにすみません、よくしていただいたのに…』って
それから彼の友人がカラオケに行こうと
私は何年かぶりだった…彼は二回目だと…
友人はカラオケの好きな方で、歌も上手く、盛り上げまくってくれて、恥ずかしがりやの二人を助けてくれた
私は彼に歌をすすめたけれど、全く歌わないとのこと
だけど『赤い糸』が好きだと、だから歌って欲しいと
私も友人もサビしかわからなくて…かわりに友人が『時の足音』を歌った
長い針が、〇〇で短い針がMayaでって『同じ時間を刻みながら何度もすれ違い、また出会い…』って説明しながら
カラオケBoxのその部屋は変な作りで、三人真横に並んでいた
彼、私、友人と
時折彼を見るとずーーーっと前だけ見て、こちらは向かない…
話し掛けても、前を見て話し、私は時々見るだけしかできなかった