中川運河キャナルアートが
10月8日に開催した
みづき茶会の会場は
長谷川章先生のD-Kライブを対岸から観覧する会場で行われました。
大勢の方がお越しくださることを想定して
茶席の周りにカラーコーンで結界を廻らせました。
有料のイベントでもある茶席は
喧騒な中にも市中の閑居をとの思いも込めて
水辺の近くに設けました。
もちろん茶席のお客様の目の前には
D-Kライブが刻々と美しい映像を映し出します。
少しでも近くで見たいとの思いからでしょう
やがてカラーコーンをまたいで茶会の領域に入って来る人が現れました。
茶席の結界は長谷川章先生のカーボンアートを貼りこんだ古材でした。
その結果をまたぐ人まで現れて
結界は何度も倒れ、
席主の私は実は内心穏やかではありません。
茶席の瓶掛けは鎌倉時代の大鉢を見立てで使っていました。
その瓶掛けを何度も攻撃するのです。
D-Kの美しさに引き寄せられる方の思いを大切にと
道具が怪我をしませんようにと祈るばかり、
大寄せの茶会の亭主は何がおきても動じない覚悟も入ります。
育ちの中で、物はまたがないという
以前ならごく普通に教えられていたことが
教えられなくなったのかもしれません。
茶道部で扇子を使ってご挨拶をするときに
結界の意味を子どもたちに話します。
結界を越えないということは
人の心の中にも土足で踏み込まないということに通ずるのだと。
社中から聞いた話ですが
こんな風景もあったそうです。
お菓子は銘銘皿に黒文字を添えてお出ししました。
その黒文字でお菓子を一刺し、
そのまま一口で召し上がった方もいらっしゃったと
様々な人間模様が見られるのも
茶の湯が日常茶飯
お菓子を食べてお茶を飲むという褻の振る舞いを抱えているからかもしれません。
「喫茶去」
『五灯会元』巻四によるこの句は
元は「目を覚まして出直して来いという修行者に対する言葉でしたが
今では「お茶でもおあがり」という意味で使われています。
同じ心でお持て成しをさせて頂きました。